2006年04月15日

Google Calendar

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最近よく見かけるキーワードにWeb2.0というのがある.
細かい定義は適当に検索してもらいたいのだが,要するに次世代のネット利用方法またはネット社会が現れつつあるよ,と主張されているわけだ.
で,そのWeb2.0で最も重要になるアプリケーションはカレンダーだという説がある.
といっても,単なるカレンダーではなく,自分や他の人のスケジュールを管理・共有できるアプリケーションのこと.
仕事にしても,コンパの日程調整にしても,複数の人が集まって行動するときに厄介なのがスケジュール調整なので,なるほどと思わせる説だ.

この手のカレンダーではYahoo!カレンダーを利用している人が周囲では多いのだが,そのYahoo!のライバルであるGoogleがついにカレンダーを公開した.

細かい説明については,MYCOM PCWEBの記事がかなり詳しいので,こちらを見て欲しい.

登録作業が必要だが無料で利用可能になるし,既にGmailのアカウントを持っている人はそのアカウントでそのままログインできる.
私はGmailのアカウントを持っているので,さっそく使ってみた.
まだ英語版しか公開されていないが,日本語の表示や入力は特に問題がないようだ.
Gmailでも使われているajaxという技術のおかげで,自分のPCにインストールされているソフトを使っているような感覚で操作できるので,かなり快適.

他のカレンダーサービスはあまり使っていないので比較はできないのだが,現時点の機能はかなりシンプルだが,必要な機能は揃っている.
ざっと触ってみたところ,予定の公開・非公開を登録時にしか入力できない(=後で変更できない)などの詰めの甘さも多少あるようだが,今すぐ実際に使っても特に問題はなさそうだ.

このGoogle Calendarは名前のとおりGoogleが提供しているわけだが,同じくGoogleが提供しているGmailとの連携機能も充実しているらしい.
たとえば,メールの内容から予定を登録したりできるらしいのだが,残念ながら手持ちのメールではその機能は発現しなかった.

ちょっと話が横道にそれるのだが,授業が始まるまでの貴重な時間のうち,4月初頭から現在までの多くの時間をグループウェアのテストに費やしていた.
グループウェアというのは,会社などで使われる情報共有を促進するためのソフトなのだが,一番よく使われているであろう機能がスケジュール管理機能.誰がいつ,何をする予定なのか(何をしたのか)が一目で分かるようになるので,団体活動の調整がやりやすくなるわけだ.

このところ,大学で会議やら何やらで予定をしっかり管理する必要を感じていたので,グループウェアの導入を考えていたのだが,その候補の一つがZimbraというやつ.
メールとカレンダーが合わさったものなのだが,これも先ほどのajax技術を使っているため,本体はサーバにあるのに自分のPCにインストールしたソフトのように使えるのがセールスポイントだ.
サーバを調達してきてインストールしてみたのだが,どうもうまく動かない.しかも,妙に動きがモッサリしているため,まだ実用レベルではないと判断したのだが,今回のGoogle Calendarの公開でZimbraの存在意義がかなり薄れてしまったような気がする.

業務でガシガシ使うアプリケーションを外部の,しかも無料のサービスでまかなうというのは色々と問題がありそうなので,既存のグループウェア業界への影響は現時点では少なそうだ.
しかし,最近公開されたGoogleの検索機能を自社で持つことのできるGoogle Miniというハードウェアのように,GmailとGoogle Calendarをセットにした製品が販売されるようになると,下手すると業界地図が塗り替えられるかもしれないなあ.