2005年11月01日

宇和島までドライブ&帰還

[ Experience]

車の運転の練習を兼ねて八幡浜へ行ったのだが,思ったよりも早くにやることが全て終わってしまった.そこで,今度は宇和島に向かうことにした.

最初は宇和島に行ってから八幡浜に向かうというルートも考えていたので,県道25号線と国道56号線の組み合わせで1時間程度ということは知っていた.
しかし,県道25号線に出るまでのルートがわからない.カーナビで目的地を宇和島に設定し,指示に従って走り始めた.

しかし,なんだか来た時の道を逆走しているような気がする.
コンビニで一時停止し,ルートを確認すると,やっぱり来た時の道順を逆に大洲まで戻り,そこから56号線を使わせようという魂胆らしい.どう考えても遠回りなんだが...
経由地点を設定すれば宇和島までの正しいルートを出してくれそうだが,経由地点の設定法を探し出すのも面倒だったので,県道25号の途中を目的地に再設定し,強制的に県道25号までのルートを表示させた.

そのついでに,もってきたCDを違うものに交換しようとしたのだが,片っ端から拒否された.壊したのか?と少々不安になったが,先ほどまで演奏していたCDは再生できるようなので壊れたわけではないらしい.まあ,飽きるほど聞いた訳でもないし,そのままでいいか.

ということで,指示に従って県道25号まで出て,あとは田園風景の中をひたすら南下.
しばらくしてから国道56号に合流したのだが,それまでの田園風景とは違って,それなりに店とか家がある.そこを車の流れに合わせて走っていくと,やっぱり法定速度って何?というスピードになってしまう.
そういう状態で走っていて分かったことがあった.事前にルートを調べたとき,状態の悪い国道を表す用語で「軒先」というのがあって,どういう意味だろうと思っていたのだが,家の軒先が国道にかかっている,このような状態のことをさしているんだな.
しかし,「玄関開けたら2秒で国道,しかも法定速度無視」という状況で住んでいる人はどんな日常生活を送っているんだろうか?

そんなこんなで宇和島市内へ到着.当初の予想どおり1時間くらい.
次に確保するべきは駐車場なのだが,八幡浜での経験から図書館をカーナビの目的地に設定.
しかし,指示どおりに走ろうとしたところ,あちこちで交通規制がかかっていた.どうやら祭りがあるらしい.
仕方がないので指示を無視して,地図上の目的に近寄ろうとするのだが,一方通行や道の細さのため,思ったように近寄れない.
そうこうするうちに,どんどん山の方へ向かってしまう.しかも道がどんどん細くなっていく.かなり焦り始めたところ,大超寺という寺の前でクランクっぽくなっているところに出たのだが,ここでも祭りが...
再び追い込まれるように山の上のほうへ向かう.しかし,考えてみると,このまま山の上のほうに進んでいて状況が劇的に好転するはずがない.適当なところで切り返して方向転換しよう.
しかし,そんな都合のいい場所はなかなか見つからず,ようやく見つかった三叉路(ただし坂道)で苦労しながら方向転換.

なんとか成功して降りていくと,先ほどの大超寺前のクランクに出た.
露店でただでさえ道が狭くなっているのは先ほどと同じなのだが,ガキども,失礼,小学校高学年か中学生と思われる少年の集団が自転車を置いてやがる.しかも,ダラダラと喋ってやがる.
車に気が付いた少年が他の少年に注意をしたのだが,注意を受けたバカ,失礼,理解力の少々欠如した少年はなかなか動こうとせず,動いたと思ったら自転車を邪魔なところに置きやがった.
さて,どうしようかと思ったところ,今度は後ろからランドクルーザーがやってきて,しかもクラクションを鳴らして催促しやがった.
仕方がないので覚悟を決めて,ゆっくりとクランクを通り過ぎていく.途中で一度切り返しをしたが,なんとかクリア.ありがとう,教習所の先生.
ちなみに,私の後に通ろうとしたランドクルーザーは独力では通れなかったようで,クラクションを鳴らしていた.デミオに乗っている同僚の教員が「デミオはよく曲がる」と言ってたけど本当だなあ.

その後,無料駐車場を探すのは諦めて,城山のふもとにあるコインパーキングに駐車.
今度は徒歩で商店街へ向かう.先ほどの交通規制の際に変なものが見えたからだ.

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やっぱり牛鬼だった.牛鬼の祭りって今の時期なのか?と思ったので,近くにいた半被をきた人に聞いてみる.宇和津彦神社の秋祭りというやつで,牛鬼以外にもお神輿が出たり,踊りの奉納があるらしい.
せっかくなので,しばらく見ていくことにした.

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巫女装束の女の子と神官姿の男の子による奉納舞?

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実は有名らしい「八つ鹿」という踊り?
写真ではわからないだろうが,頭には鹿の被り物をつけている.赤い布で隠れているが,あの下で太鼓を叩いている.
その太鼓を叩きながら,複雑な順序で歩き,しかも謎の歌まで歌っているのだが,あんな布をかぶって視界も定かではないのに,いくつもの動作を同時によくできるなあと感心してしまった.

まだまだ続きそうだったが,祭り見物は途中で切り上げて,商店街を見学.思ったよりも立派で,大街道の道の広さに銀天街の店舗を入れたような感じを受けた.
もうちょっと情報を仕入れようと本屋を探したのだが見つからない.子供の面倒を見るスポットらしきところにいたご婦人に聞いてみたところ,商店街の中にはないとのこと.書店は利益率が低いので,一等地に出すためにはそれなりの量を売る必要があるのだが,それができないということは,栄えているように見えても問題があるのかなあ.

本屋で情報を仕入れることは諦めて,先ほどのカーナビで到達できなかった図書館に向かうことにする.
商店街を少し離れた場所を歩いていると,またもや牛鬼に遭遇.

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先ほどは人ごみに阻まれてよく分からなかったが,牛鬼というのはお神輿の一種のようだ.

その後,手持ちの地図で図書館に行く途中に木屋旅館があることを発見.寄り道することに.
木屋旅館は司馬遼太郎が愛した旅館らしいが,既に営業は中止している.その跡地を宇和島市が借りてどうこうするという話があったが,結局どうなったのだろうか.
などと考えているうちに到着.

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確かに趣がある建物.

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看板には「木屋旅館」と書いていなかったので,木屋旅館の証明として灯篭の写真を.

その後,無事に図書館に到着.車で来たとき,あと一つ角を曲がっていれば着いてたのか.
ついでなので中に入ってみる.まあ,図書館なので本がいっぱいあるのは当然なのだが,最近ネットで知って読みたかった本が入っていた.松山市の図書館にはないのに.侮り難し,宇和島市立図書館...

その後,再び商店街まで移動.駐車場の位置の記憶が曖昧だったので駐車場まで一度戻る.
この時点で17時くらい.このまま帰ると,渋滞に巻き込まれそうなので,宇和島城に登ってみることにした.
駐車場の位置を確認したときに見つけた門まで移動.
行ってみたら実は裏門だったようで,特に見るべきものはなし.まあ,城を見れればいいか.
さすがに天守閣は既に閉館(閉城?)しているだろうが,登って近くで見ることはできるだろうと門をくぐろうとしたところ,掃除道具を抱えたおじさんがやってきた.
もしかして?と看板を確認したところ,冬場は17時で門が閉まるらしい(涙).

行き場を失ったまま門を後にしたわけだが,そこで目に入ったのが闘牛場への案内.さすがにこの時間に闘牛はやってないだろうと思ったが,城や庭に類するものは見たことがあっても,闘牛場に類するものは見たことがない.話のネタにはなるだろうということで,闘牛場へ向かうことに.

その途中,再び牛鬼に遭遇.さすが宇和島.街中に牛鬼が溢れている(誤).

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(左側の赤い物体が牛鬼のお尻)

威勢のいいお兄さん方が高いところに登り,その周囲に老若男女が集まっている.
この構図は...餅まきか?
以前,餅まきに行って餅をぶつけられた,しかも,その餅は他の人に取られた経験があるので,早々に立ち去ることに.

そのままてくてく歩いていったのだが,途中で道が分岐していた.案内標識もなかったので,坂道の度合いが低い方を選んで歩いていったのだが,どうやらそれが失敗だったようだ.どんどん道が細くなっていく.
上のほうを見ると...

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山の上におかしな形の構造物が見える.あれが闘牛場かなあ.
あんなところまで行くのは体力的に無理だな.今から戻れば駐車料金の切れ目にちょうどいいことだし,帰ろう.
来た道を引き返していくと,山の上に城が見えた.

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あれが宇和島城だろう.うーむ,こんな形で見ることになるとは...

そのまま来た道を下っていくと,先ほどの餅まきの会場に.
しかし先ほどと違って半被姿の若い衆が交通規制を行っている.
何だろう?と思っていると,お神輿がやってきた.それも複数.
何をするんだ?と思いきや,複数のお神輿が円陣を作って,そのまま廻りだした.

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(あまりの速さのためにお神輿がブレている)

迫力があってかなり見ごたえがあるし,それを相撲でいうところの砂被り席で見ているのだからラッキーといえばラッキー.
しかし,このままでは駐車料金が上がってしまう! 早く通してくれ!

祈りが通じたのか,ちょっと道が開いたので,そこをすり抜けて駐車場に急ぐ.
なんとか駐車料金が上がる前に出ることができた.さて,帰ろう.

カーナビで目的地を松山市に設定.そのまま指示に従っていったところ,わざわざ56号を外れるようなルートになっている.
どういうことだ?と訝しんだのもつかの間,気がつけばえらく狭い道&車が離合できないような隘路に入り込んでいた.やっぱりカーナビは信用しきれない...

それでも何とか56号に無事合流.あとは道なりに進むだけ,と思っていたら,今度は大渋滞.うーん,夕方の混雑は外したつもりだったんだが...
それでも進んでいくうちに混雑も解消,通常の流れに戻ったのだが,既にスピード感が麻痺してしまっているので,速度のことをなんとも思わなくなってしまった.
なんとも思わなくなったのは速度のことだけじゃないらしく,肉体的・精神的疲弊も合わさってのことだと思うが,自分も対向車もガンガン飛ばしている状態なのに「ああ,もう面倒くさいから,このままでいいわぁ」と緊張感&危機感まで何度かなくなってしまった.

そういう自分に愕然としながらも,それでも山道でアクセルを踏んでしまうわけだが,それを加速させるのが1枚しかからないCD.
アップテンポの曲ばかりのCDだったのだが,アクセルを踏んでしまうのはそれも影響していると思われる.
某教員のように『頭文字D』のサントラとかをかけた日にはどうなってしまうのだろうか...

まあ,そういう努力(?)の甲斐もあって,松山に着くのがレンタカー店の閉店時間にギリギリ間に合いそうになった.
余裕を持って次の日の朝まで借りていたのだが,駐車場のことを考えると,返せるものならこの日のうちに返しておきたい.
ということで,市街地の中でもアクセルを踏み続け,しかも我ながら無茶だなあと思うような車線変更を繰り返しつつ,先行車を追い抜いていく.こういう無茶な車線変更をしていると自分の中の大阪人を感じてしまう.

そんな危険な傾向をもった運転のおかげで,ギリギリ間に合った.
逆算すると,2.5時間弱で宇和島から戻ってきたわけか.途中の渋滞がなければもっと早かっただろうな.

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ちなみに全走行距離は211.9キロ,走行時間は4.5-5時間という感じか.
とりあえず普通に走る分には特に問題がないということが分かったけど,駐車と切り返しにちょっと問題があるなあ.
あと,スピード感の麻痺を何とかしないと,いつか事故るような気がする...