2007年01月21日

エチオピア饅頭

[ Goods]

EtiopiaMan_2.jpg

昨日に続いて,なぜか書き忘れていた記事.
昨年の10月に自動車で四国を一周したわけだが,単に一周するだけでは面白くないので,「各県で名物を食べる または 購入する(できれば両方)」というミッションを自ら課した.
最終的にちょっと卑怯な手を使ってしまったわけだが,なんとかミッションは無事クリア.

ただ,他の県では買ったものや食べたものの実名を挙げていたのだが,高知で右往左往した挙句,ようやく買ったものについては名前を出さなかった
というのも,それだけで記事を一つ書こうと思っていたためなのだが,それがこの「エチオピア饅頭」.
この商品の名前を聞いた人のほとんどはこう思うだろう.

「どうしてエチオピアで饅頭なんだ? しかも高知で?」

・仮説1 エチオピア特産の材料またはエチオピア渡来の技術を使っているため

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これがエチオピア饅頭なのだが,外見はよくある黒糖饅頭と同じ.
中身は餡子なので,これも黒糖饅頭と同じ.
「じゃあ,黒糖がエチオピア特産なのだろう」と思うかもしれないが,現在はともかく,製造開始当初に使われていたのは,そのあたりで生産されていた「白下糖」という黒糖.
なので仮説1は棄却していいだろう.


・仮説2 エチオピアの人が作っているため

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これがエチオピア饅頭を製造販売している近森大正堂バイパス店.本店は野市の駅前にあるらしいのだが(この店で買おうとしたのが右往左往の始まりだった),近森大正堂自体は近森さんが大正時代に創業した老舗.
実は「近森」という苗字のエチオピア人(例えば「近森アベベ」さんとか)が作っている可能性も無きにしも非ずだが,常識的に考えると仮説2も棄却していいだろう.


じゃあ,どうして「エチオピア饅頭」なのか?
そもそもは「エチオピア饅頭」ではなく別の名前(「黄饅頭」?)だったのだが,イタリア侵略を撃退したエチオピアの勇姿に感動した初代店主が「エチオピア饅頭」に改名したというのが正解(中に入っている説明書きの拡大写真をこちらで見ることができる).
つまり,勝手にエチオピアの名前を名乗っていたわけなのだが,1996年に駐日エチオピア大使が店を訪れ,エチオピア饅頭を公認したため,大手を振って「エチオピア饅頭」を名乗ることができるようになったという.


ここまでは実際に行かなくてもネットで調べれば書ける話.
実際に店に行ってみたところ,店内にはエチオピア饅頭以外のお菓子も多数あった.
で,お菓子だけでなく,エチオピア饅頭について触れている記事の切抜きなどが店内に多数貼られている.
その中に,エチオピア大使が店を訪問した際の写真と,エチオピア饅頭を公認証(?)もあった.
訪問時の写真にはエチオピア大使夫妻が写っていたのだが,この端のほうにいる人って,TBSの斎藤アナじゃないか? そういえば,エチオピア饅頭が全国的にメジャーになった理由の一つが,高知出身の広末涼子がはなまるカフェの「おめざ」として紹介したことらしいから,その関係かなあ.
で,もう一つのエチオピア饅頭の公認証なのだが...これって単なる色紙にマジックで書いただけじゃないのか? しかも,よく説明を読んでみると,エチオピアから公認されたのではなく,駐日エチオピア大使に認められたっぽいぞ.
うーん,もしもTV番組の一環で駐日大使に公認されたのだとしたら,エチオピア本国はエチオピア饅頭のことをしらなかったりするのかも.