2004年06月13日

『ハイペリオン 上・下』ダン・シモンズ

[ Book]

かなり以前から積読状態になっていた本.なにしろ海外SFで上下巻,しかも両巻とも400ページ以上というボリュームなので,なかなか手をつけられなかったのだ.
評判自体は非常に高く,ダブルクラウン(ヒューゴー賞とローカス賞というアメリカのSFに与えられる賞を両方受賞した作品に対して与えられるタイトル)にして,本の雑誌 90年代のベスト100の第3位にも選ばれている.
ということで,それなりに期待して読み始めたのだが...

うぉーーーっ,これ,完結してないやん!!

とりあえずの決着はついてるけど,伏線張りまくりでそれがまったく解決してない.
読む前から4部作というのは知ってたけど,これじゃあ全然消化不良.
続編の『ハイペリオンの没落』を読むしかないんだろうけど,また古本屋さんを回るしかないのか...

話自体は各登場人物の物語が結びついていくというグランドホテル形式で,個人的には好きな話の構造なのだが,その肝心の結びつきはどうやら続巻であかされるらしい.おかげで消化不良ぎみ.

なお,巻末の解説によると,この話は色々な作品を知っているともっと楽しめるらしい.でも,そのあたりの知識が不十分な私でもそれなりに楽しめた.