2004年09月20日

岡本太郎展@三浦美術館

[ Experience]

三浦美術館で開催中の岡本太郎展に行ってきた.

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岡本太郎については,大阪万博の太陽の塔をデザインした「芸術は爆発だ!」の人というイメージしかなく,それほど興味があったわけではない.
しかし,三浦美術館自体は以前から一度行ってみたいと思っていたことに加えて,ある先生から見に行くことを強く薦められたこと,それに最近心がけている「勢いで行動する」を加えると,これは行かざるをえない.
ということで,いつものように自転車で行ってきた.

臨時駐車場が用意されていたり,案内の係員が車の誘導をしていたりで,結構なお客さんが入っているようだったが,館内はそれほど混雑していなかった.

美術館についてだが,建物の大きさのわりに展示スペースがえらく狭く感じた.どういうことだろうと思って近くにおいてあったパンフレットを見たところ,ギャラリー以外の部分はアトリエとゲストルームというのがあるらしい.写真を見ると展望テラスというのもあるようだが,そこにはいけなかった.残念.
しかし,ここの最大の特徴は中庭だろう.

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ストーンサークル(という芸術作品)が中心に置かれたこの庭は,片側が池になっていることもあるのだろうが,非常に開放的で明るい光にあふれていた.
もう少し陽射しが弱ければ,ふかふかの芝生に寝ころんで本でも読みたいところだが,公園じゃないからそんなことしたら怒られそうだ.そういえば,どことなく雰囲気が札幌で見に行った中島公園に似てるな.

で,本来の目的(の一つ)である岡本太郎展について.
岡本太郎の作品(絵や彫刻だけでなく,写真も撮っていたのは初めて知った)が多数展示されていたのだが,一つの作品を除いて全く理解できなかったというのが率直なところ.
唯一の例外は『夜』という作品.不気味な夜の森の中で,後ろ手にナイフを握り締めた白い服の少女(?)がドクロ(死神?)と対峙しているという構図の作品で,これは岡本太郎の「対極主義」を象徴しているらしい.

この対極主義というやつもそうなのだが,今回の岡本太郎展で面白かったのは,展示されていた作品ではなくて,会場のそこかしこに書かれていた岡本太郎の言葉とか思想の方.「爆発だ!」とか言ってるだけの人だと思ってたので,かなり意外だった.
そうとう興味が湧いたので,第二会場で販売されていた岡本太郎語録みたいな本を衝動買いしそうになってしまったが,なんとか思いとどまった.
自宅に戻って調べてみたら,市や大学の図書館に入っているようだ.岡本太郎展の影響か,どちらも貸し出し中だったので,戻ってきたら一度借りてみて,気に入ったら買うことにしよう.