2004年09月27日

道後ネオン坂

[ Spot]

道後温泉本館のさらに奥に「道後ネオン坂」という,昔の歓楽街(今も現役?)がある.
今まで行ったことはなかったのだが,そこでイベントがあるというので,この機会に行ってみた.

neonzaka.jpg

まずは入り口の看板から.
見事なまでの寂れっぷりというか,うらびれた感が何ともいえない.
そのまま入り口をくぐって坂道を登っていくと,両脇にスナックっぽい店などが点在している.しかし,これは現在も営業しているのか?
夜に来れば分かるんだろうけど,どう見ても営業していない,というか廃墟っぽい建物や,そもそも建物がなくなって更地になってるところもあるので,夜に来たらかなり怖そうだ...

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で,この写真左側の建物が道後ネオン坂再生の動きの象徴とでもいうべき建物である「朝日楼」.建物についていた看板には保養所とあったが,元々は遊郭だったそうだ.確かに建物自体は特徴的だし,趣もあるとは思うのだが,いかんせん廃墟状態だからなあ...
しかし,朝日楼を撮ろうとした写真なのに,どうみても隣の「千里」を撮った写真になってるのはいかがなものか.

hougenji.jpg

で,これが道後ネオン坂の終点(?)である宝厳寺(ほうごんじ).踊念仏で有名な一遍上人の生誕の地だそうで,本日のイベント会場でもある.
イベントは駐車場を利用して行われていたのだが,なぜか朝鮮の民族音楽の演奏が行われていた.プログラムを見ると南米音楽(?)の演奏もあったらしい.うーん,関係がよくわからん.
他にはフリーマーケットっぽい出店がいくつかあったのだが,特に物欲を刺激されるようなものもなかったので,ざっと見てから境内に移動.
本堂(?)には入らなかったが,境内にあった句碑をひととおり読んでから宝厳寺を後にした.

今回のイベントは道後ネオン坂に賑わいを取り戻そうと呼びかけるためのイベントだったと思うのだが,正直なところ,今のネオン坂のままで賑わいを取り戻すのは難しいのではないだろうか.

宝厳寺はうまく使えば結構有効だろうし,朝日楼は整備してカフェやレストランにするという手はあると思う(大阪にはもともと遊郭だった料亭とかもあるし).
拠点を2-3ヶ所整備し,そこに人を集めることができれば,あとは自己増殖的に店が集まり人が集まる,というのが最近のまちづくりの流行だろうし,実際にそういう展開が一番いいんだとは思う.
道後ネオン坂は道後の中心部からさほど離れていないし,宝厳寺や朝日楼のように整備すれば人を集められる可能性のある資源もあるので,そういう意味では有望なのかもしれない.

でも,人を集められるくらいにまで持っていくには,かなり手を入れないと無理っぽい.朝日楼にいたっては現状では廃墟同然だ.
じゃあ,誰が手(と資本)を入れるのかというと... 繁華街という場所柄,行政は手を突っ込みにくいだろうし,そもそも行政に頼るようでは失敗するだろうしね.
今回のイベントでは,別会場で再生のためのフォーラムが開催されていたらしいが,そちらではそのあたりの話も出たのだろうか.