2004年11月03日

『牛への道』宮沢章夫

[ Book]

以前読んだ吉野朔実のブック・エッセイで取り上げられていた本なのだが,よく見に行くホームページの作者も褒めていたなあと思い,松山市立中央図書館で借りてきた.

見開き1ページほどの短いエッセイの集合体で,どれも日常生活をほんの少しズレた角度から見て,それについて思考を展開していくことで独特の世界を作り出している.

しかし,これを面白いと感じるかどうかは,かなり人によって違うと思う.
ネット上では爆笑すること必至みたいな書かれ方をしているのだが,個人的には爆笑とまでは行かなかった.
でも,思わず笑ってしまったエッセイもあるし,笑うまで行かなくても面白かったものも多い.また,そういうエッセイの間に哲学チックな味わい(?)のある文章が埋まっていたりもするので,読んで損はしなかったとは思う.

しかし,同じ作者の他のエッセイを積極的に読むかどうかは少々疑問というところか.人によってはハマるんだろうけどなあ.