2004年12月09日

自転車事故

[ Experience]

登校中,久しぶりに自転車で事故った.

場所は県文の北東にある交通量が多いくせに信号がない交差点なのだが,幸いなことに周囲に被害を及ぼさずに済んだ.
ちなみにその交差点,横断歩道はあるのだが,渡ろうという素振りを見せても誰も止まってくれない.教習所で教わったことは一体何なんだろう...

で,事故の種類としては転倒事故になるのだろうが,自転車で転倒するというのはかなり久しぶり.それこそ2-3年ぶりかもしれない.
しかも,結構盛大にコケたので,かなりの衝撃を下半身の左側面で吸収してしまった.外傷はほとんど無いのだが,立ち上がった直後は体の軸がちょっとズレたような感じがしたくらいだ.

さて,その時の状況なのだが,車の切れ目を狙って交差点を渡ろうとペダルを漕いだところ,いきなり自転車が進まなくなってしまい,徐々に左側に倒れていったのだ.
加速度的に左側に傾いていくことを他人事のように認識しながら,それまでの人生が走馬燈のように...

いやいや違う.
走馬燈じゃなくて,「左側に倒れているんだから左足で踏ん張らないと!」という非常に現実的な対応を提示してくれた自分と,「現在発生している転倒というイベントの原因となった事象というのはやはりアレだろうか? しかしアレは...」という現状を顧みずに理論的に原因を追及している自分が同時並行的に頭の中で展開していき,その結果として現実的な対応がとれず,そのまま倒れてしまったわけだ.
まあ,左手をついて体重を分散できただけでもマシなんだろうが,自分の危機対応能力に疑問を持たせるには十分な出来事だった.

被害状況をチェックして動きに支障がないことを確認した後,周囲を見渡してみる.
おそらく学生さんと思われる女性の冷たい視線を感じつつ,転倒の原因となったものを探してみると...
やはり存在していた.

enseki_1.jpg

縁石である.

「こんな大きなものを,しかも白鷺のマーク付きの柱というオマケまであるものを見逃してぶつかるとは,おまえの目は節穴か!」との誹りを受けてしまうかもしれないが,一言弁解させて頂きたい.前輪はぶつかっていない.ぶつかったのは後輪である.

「前輪をぶつけずに後輪だけぶつけるとは,お前はウィリー走行で登校しているのか?」と疑問をもたれる方もおられるかもしれないが,朝っぱらから曲乗りをするほど私は元気ではないし,そもそもウィリー走行もできないはずだ.
私は普通に自転車に乗っており,普通に道路を横断しようとしただけだ.

ではなぜ後輪だけを縁石にぶつけるという器用なことができたのか?
まずはこの写真を見ていただきたい.

enseki_2.jpg

これは当時の状況を再現したものであるが,この時点で既に前輪は縁石を越えており,前輪がぶつかることは,ハンドルを思いっきり左に切らない限りありえない.
しかし,ここで注目していただきたいのはハンドルが左側にある程度切られている点である.
つまり,当時は道路に対して直角に進行しようとしたのではなく,すこし左側に曲がりながら道路を横切ろうとしたのだ.

そして,この後に悲劇は起こった.

enseki_3.jpg

後輪が縁石にぶつかり,それ以上進めなくなっている.これが転倒の原因である.
基本的に前輪が縁石を越えているときからハンドルの角度は動かしていないのだが,それでも後輪が縁石にぶつかっている.
車を運転されている方ならお分かりだろう.

そう,内輪差である.

私は現在,普通自動車免許取得のために泣きながら自動車学校に通っているわけだが,そこで内輪差・外輪差について学んだ.
幸いなことに,縁石に乗り上げて内輪差を実感したのは教習所内にて2回のみ(急なカーブとクランク)であり,路上ではまだ経験していないのだが(このまましないで済みますように),乗り慣れている自転車で実感することになるとは思わなかった.

うん? 自転車の車輪は前後にしかないから,正確には「内輪差・外輪差」ではなく「前輪差・後輪差」か?
後輪差で検索してみたら,大型車で気をつけなくてはならないこととしていくつかページがヒットしたが,自転車で後輪差を実感した人というのはかなり珍しいような気がする.
もしかして自慢できるだろうか?



いや,指差して笑われるだけのような気がする...