2004年12月31日

『ジャイアンツ・ハウス』エリザベス・マクラッケン

[ Book]

吉野朔実のブック・エッセイで紹介されていた本.
巨人症の少年と図書館司書の女性のラブ・ロマンス,ということになるのだろうか?
身長差と年齢差,そしてヒロインの性格ゆえに一筋縄ではいかない恋愛模様になっているのだが,ヒロインが恋愛感情を自覚して行動を決意するまでの第一部,タイトルにもなっている「巨人の家」を作って少年の世話を焼きながら少年に近づいていく第二部,そして少年(20歳になっていたが)の死後の第三部,と三部構成になっている.

普通なら,この手の小説には手を伸ばさないのだが,「あまり恋愛小説が好きじゃない人のための恋愛小説」という吉野朔実の紹介文と,その吉野朔実が絶句したヒロインの最後の方の行動の行動を知りたくて読んでみた.ちなみに三津浜図書館で借りた.

で,読んでみた感想.
第二部まで(=少年が死ぬまで)は,ヒロインのいじらしさ(というほど可愛らしいものでもないか,一歩引いたような,そして時にエキセントリックでストーカーまがいな考え方と行動)に共感できるところもあるのだが,第三部は確かに絶句もの.これって私が男だからで,女性には共感されたりするだろうか?
でも,吉野朔実も絶句してたんだから,少なくともある種の女性にも理解しにくいということだよなあ...