2005年03月28日

『キング・アーサーと円卓の騎士占い』ウォルター・バーグ

[ Book]

今回,アーサー王伝説に関する本を読むきっかけになったのは「ボールス」なる人物への興味だったのだが,その元になったのがこの本(正確には文庫化される前の本).

ある日,恒例の古本屋巡りを刊行している最中のこと.
「円卓の騎士占い」なる面妖なタイトルの本を見つけてしまった.
この手のイロモノ的な占いは大好き(ネタ的にであって信じるわけではない)なので,早速手に取ってみたところ,生年月日によって「円卓の騎士」12名が割り当てられるというありがちな占いだったのだが,私の「円卓の騎士」は「ボールス(Bors)」なる人物であった.

ボールス? 誰だそれは?

他の円卓の騎士についても,半分くらいしか分からなかった.
ということで,アーサー王伝説についての本を読むことになったわけなのだが,改めて本を読むほどボールスに興味を引かれたのは,この占いに書かれているアドバイスが凄かったからだ.

この本は性格編,恋愛編,仕事編,健康編に分かれており,各騎士ごとに説明がされているのだが,このうちの性格編のアドバイスが凄いのだ.
たとえばボールスへのアドバイスはこんな感じ.

それでも立ちふさがる人間がいたなら、背後に回って、いきなり平手打ちをすることです。対立相手には、常に不意打ちを食らわすことが必要。フェアな戦いなど、敗者の戦法、現代では通用しません。
 あなたが望むものを得るときは、敵を、場合によっては友人さえも、だまし討ちしなければなりません。
 親切であるということは、弱いと理解され、あなたが弱くなれば、人々はあなたを踏みつけるでしょう。誰がドアマットになりたいですか? ドアマットは敗者です。


他の騎士へのアドバイスもそれなりにすごいのだが,ボールスへのアドバイスは特にすごいように感じるのは,私がボールスだからだろうか?

ちなみにこの作者は13星座占い(蛇遣い座のあるやつ)を考え出した人らしく,この円卓の騎士占いも日本の読者のために新しく作り上げたそうだ.
って,そういう勝手に考え出した占いって,どれほど信憑性があるんだ?

しかし,こんな本まで所蔵している松山市立中央図書館,やはり恐るべし...