2005年07月23日

『サイコロジカル 上下』西尾維新

[ Book]

天才・玖渚友のかつての仲間を救出するため,山奥の謎めいた研究所を訪れた主人公一行.奇妙な研究員との遭遇の後,面会した当の本人は救出を拒む.
その理由を考える一行だが,その翌日,コンピュータ・システムによって守られた密室の中で殺人事件が起こる...

「戯言遣い」シリーズ第4弾にして,初の上下巻.やっぱり松山市立中央図書館所蔵.

相変わらずの言語感覚とライトノベル的概念が続出なので,ダメな人には徹底的に合わないだろうなあ.

ストーリー的には,主人公とヒロイン(でいいのか?)の過去の知り合いが登場して,彼らの謎の過去の一端が明らかになる.
でも,あくまでも一端であって,やっぱり謎なことには変わりない.これ以上は次回作以降に乞うご期待というところだろうか.

前作ではちょっと違和感を感じた主人公についても,今回は元に戻ったような感じで,そのあたりはスラスラ読むことができた.

トリックのネタについては大小あるが,どちらも途中で読めたので,ミステリ的要素はかなり薄いかな.