2005年11月26日

Capoclasse(イタリアン)

[ Spot]

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大阪には「船場」という企業が集まっている地域があって,御堂筋や堺筋といったメインストリートに面した場所には有名企業や大企業の入った立派なビルが,ちょっと中に入ると中小企業の自社ビルや雑居ビルが林立している.
今回行ったのは,その船場でも南船場というところにあるCapoclasseというイタリアンの店.
前回の出張の際,歯医者で読んだ雑誌の何かのランキングで2位だった店だ.それだけなら行こうとは思わなかったのだが,その記事に愛媛から取り寄せた野菜を使っているとあったので興味を持ったのだ.

事前に地図で場所をチェックしていたのだが,店が二階にあるので気がつきにくい.よく見ると,イタリアの国旗が飾られているし,階段の前に今日のメニューが書かれた黒板があるんだけどね.

混雑を避けるため,13時ごろに行ったのだが,それでもほぼ満席.空いていた一番奥のカウンター席へ座ることに.

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店内はこんな感じ.コンクリート打ちっぱなしの壁のわりに,それほど冷たい印象を受けないのは要所要所に木を使っているためか.カウンターだけを見ると,食器や食材が適度に雑然と並べられていて温かみを感じるくらいだ.

ランチは,オードブル+パスタ+パン+ドリンクまたはデザートで1000円と,それに肉または魚のメインディッシュが付いた2400円の2種類.
このあたりはオフィス街なので,そこかしこに食事処はあるのだが,通りすがりに看板などでチェックした限りでは700円程度が相場だろう.それに比べると高いのだが,ラッシュをはずしてもまだ満席になるくらいだから,それだけの価値があるということなのだろうか.

昼食に2400円も出せるほど裕福ではないので,1000円の方を注文.+150円でドリンクとデザートの両方を楽しめるというので,それにしてみた.

しばらく待っていると,オードブルとパンがでてきた.

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縮尺が分かりにくいかもしれないが,量は少な目かな.まあ,オードブルだしなあ.
でも種類は多かった.特に説明がなかったので,間違っているかもしれないが手前から時計回りに,

・カボチャのグラッセ
・パプリカのソテー
・ポテトサラダ(微妙に違うような気もするが)
・インゲンのオムレツ(インゲン以外にも入っているけど)
・鶏肉のポアレ(違うかも...)

の計5種類.どれも美味しかったのだが,特に印象的だったのはカボチャ.おそらくバルサミコ酢がかかっているのだろう,カボチャの甘みとバルサミコ酢の複雑な酸味が合わさって,面白い味になっていて美味しかった.


続いて,一緒に出てきたパンの拡大写真.

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こうやって見ると普通のフランスパンっぽいが,フランスパンとは違っていて,もっと柔らかい.
そしてなにより,切る前の形状がフランスパンとは全く違っている.
店内の写真の右下のあたり,木箱の上に載っている座布団状の物体に注目して欲しい.実はこれがパンなのだ.
お客さんに出すたびに,この座布団状の物体を切って,さらにオーブンで温めて出してくれる.ちなみにおかわり自由だ.
色々調べたところ,どうやらフォカッチャの一種らしい.フォカッチャって小さいものしか知らなかったけど,こういう座布団状のもあるんだな.

で,次にパスタが出てくるのだが,パスタはトマト,オイル,クリームの3種類があり,それぞれ日替わりになっている.
この日のパスタは,トマトが小蛸とキャベツのピリ辛,オイルが生ハムとブロッコリー,クリームが魚介ラグーと白菜だった.
どれにしようかかなり悩んだのだが,生ハムに惹かれて,オイルのパスタを注文した.
私が座った席はちょうど調理台の正面で,パスタを調理するところがよく見えたのだが,それを見ていると,トマトもクリームもどちらも旨そうで,思わず注文の変更が可能かどうか聞いてしまいそうになったくらい.
忙しい時に混乱させるのも申し訳ないので,注文の変更はしなかったのだが,それで出てきたのがコレ.

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うーん,これはこれで旨そうだ.
食べてみたところ,パスタは想像していたよりもちょっと硬めで,かなり歯応えがある.でも,ちゃんと茹でられていないとかとは全然違っているので,そういう種類のパスタなんだろうか.かなり旨いぞ.
パスタが硬めだったのに対して,ブロッコリーはちょっと柔らかめ.個人的にはもうちょっと硬いほうが好みだが,世間的にはこれくらいでいいのだろう.
しかし,何と言っても生ハムが美味しかった.これまで生ハムを食べてもそれほど美味しいとは思ったことがなかったけど,初めて美味しいと思った.以前,塩漬け肉を作るために色々と調べたとき,「肉の旨みが凝縮」という表現があったけど,なるほど,こういう味のことを「旨みが凝縮している」というんだな.

そして最後にデザートとコーヒー.

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今回のデザートはチーズケーキ.スフレタイプで美味しかった.
コーヒーは注文するたびに豆を引き,マシンで入れるタイプ.以前行ったイタリアンの店も同じようなタイプだったのだが,最近はこれがスタンダードなのだろうか.

忙しかったので,店の人に愛媛の野菜の話などを聞ける雰囲気ではなかったのだが,そういうのを差し引いても大満足だった.
あと,たまたま座った席が調理台の目の前だったので,色々と面白いものが見れた.特にオーブンというのは単に肉や魚を焼くだけでなく,パンや食器を温めるためにも使うんだというのが発見だった.