2006年02月26日

ナンピン買い

[ Experience]

昨年より順調に(バブルぎみに?)上昇していた株式市場だが,ライブドアショック以降は少々不安定になっているようで,上がったり下がったりを繰り返している.

その株式投資だが,「ナンピン買い」というテクニックがある.東京証券取引所の証券用語には,「手持ちの株が買った値段よりも値下がりした時、その銘柄を買い増して、買い値の平均を下げること」とある.

具体的にはこういうことだ.

研究室には手軽につまめるお菓子を常備するよう心がけているのだが(自分が食べたり,学生さんにあげたりするため),お気に入りのお菓子の一つが,

Nanpin_1.jpg

このカントリーマアム30個入り.近所のスーパーにて298円(税込み)で3袋購入したのだが,既に2袋は食べてしまった.
この時点の在庫の平均単価:298円×(3−2)個=298円

ある日,いつものようにスーパーにご飯を買いに行ったところ,単価は同じ298円(税込)だったのだが,+4ポイントセールなので5%引き(感覚的にはであって,実際の割引額は5%にはならない),つまり約283円(税込)で購入可能だった.

Nanpin_2.jpg

ということで,3袋購入.
この時点の在庫の平均単価:(283円×3個+298円×1個)÷4=287円

その後,他のお菓子も購入して,研究室の在庫は充分すぎるほどあった,そんなある日,別のスーパーで特売されているのを発見.2個で500円(税込)でお一人様4個までだ.
1個250円というのは,私の中ではカントリーマアム30個入りの底値.これは買っておかなければならないだろう.

Nanpin_3.jpg

もちろん限度いっぱいの4袋購入.
この時点の在庫の平均単価:(250円×4個+287円×4個)÷8=269円

と,こんな感じで同じ商品でも値段が安ければ追加購入していくと,購入した商品の平均単価は下がっていく.
株式投資の場合,売値と買値の差額が利益になるので,買値の平均単価を下げることのできるナンピン買いは使う局面を間違えなければ利益を大きくすることのできるテクニックといえる.
ここで重要なのは「使う局面を間違えなければ」という点.いくら買値の平均単価が下がってもそれ以上の売値にならなければ全く意味がない.
それどころか,売値がどんどん下がっていく局面でナンピン買いすると,損失が拡大する一方になる.
個人的にはナンピン買いをしたのは1回だけなのだが,その1回が大失敗.昨年,株価があれだけ上げたにもかかわらず,未だに含み損が15%近くあったりする.

後に売り抜けることが目的の株式投資なら買値の平均単価を下げることに意味はあるのだが,売ることを目的としない(そもそも相場がない)カントリーマアムをナンピン買いするとどうなるか?

Nanpin_4.jpg

こんな感じで在庫を多数抱えることになる.
しっとりタイプだけど生ものじゃないし,腐ることもないだろうから,不良在庫にはならないだろうけど...


・おまけ
Nanpin_5.jpg

とりあえず積んでみた.
さすがに安定が悪いので,手で支えないと倒れてしまう.

これだけ買い込んでも,また250円で売られてたりしたら,勢いで買ってしまいそうな自分が怖い...