2006年04月20日

『きらきらひかる』の確率

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前回記事にした『きらきらひかる』を読み終えたとき,ふと思った.

「ホモとアル中が夫婦になる確率ってどれくらいだろう?」

ということで,気がついたら夜中に1時間以上も検索してしまった.
授業も始まって色々と忙しいのに,私はいったい何をしているんだろう...

そもそも,こういう確率を計算しようと思ってしまったのは,とある人から職場にゲイの男性がいるという話を聞いたとき,ゲイの人口比率を調べたことがあったから.
確か5%くらいだったと思うのだが,その根拠を改めて調べてみると,なかなか見つからない.

ということで,そちらの検索は後回しにして,先にアル中の方を検索することに.
アル中,現在の正式名称はアルコール依存症なわけだが,毎度おなじみWikipediaの項目では日本全体での患者数は230万人になっている.
調査時期まで調べる気力はなかったのだが,2004年時点の人口が約1億2733万人.最近の人口変動はそれほど激しくないはずなので,この数字をそのまま使うと,日本人ならば約2%の確率でアルコール依存症といえるのか.うーん,思ったよりも高いなあ.

『きらきらひかる』の笑子は,アルコール依存症というよりも,精神科医に「正常な範囲の精神病」と診断されているので,アルコール依存症を含めた精神疾患の確率の方がふさわしそうだ.
ということで,次は精神疾患の確率を検索.
福島県精神保健福祉センターのウェブサイトに厚生労働省調査による平成14年度の患者数が掲載されている.これによると258.4万人らしいので,先ほどの人口で計算してみると,こちらも2%.
あれ,精神疾患の中にはアルコール依存症が含まれるはずだから,数字が合わないな.この調査によると,アルコール依存症で医者にかかっている患者数は4.9万人だから,225万人は潜在的なアルコール依存症ということになるのかな.
以上は日本の調査数値だが,セラピストにかかるのが日常茶飯事っぽいアメリカでは,「成人の約22%が1つ以上の診断可能な精神障害を有する」のだとか(財団法人国際医学情報センターのMMWR抄訳).

とりあえず精神疾患の確率は2%ということでいいだろう.厳密にいくと,これの女性版の確率を調べないといけないのだが,さすがにそこまでやる気力はない.

次に,先延ばしにしていたホモの確率を再検索.
厳密にはゲイ,ホモ,オカマ,レズビアンなどは区別されるらしいのだが,面倒くさいのでそのあたりは考えないことに.

Wikipediaの同性愛の項目には同性愛者や同性愛の経験者の調査結果がいくつか掲載されているのだが,日本の調査結果がない.

もうちょっと調べてみたところ,日本性教育教会の「青少年の性行動第4回」報告書というのが日本における同性愛者数の調査結果としてよく使われているようだ.
クリスチャンのための同性愛についての資料と牧会的指針の基礎知識編が色々と書いてあって参考になりそうなのだが(ただし背景画像の関係で非常に見にくい),大学生で同性と性的接触をしたことがあるのが男性5%,女性3.5%.ゲイの人口比率が5%というのはこれが根拠なのかな?
ただし,同性愛者については「日本では1パーセントから数パーセント」と幅のある書き方をされている.もう少し調べてみよう.

で,色々と検索した結果,はてなキーワードの日刊ゲイ新聞の項目に辿り着いた.根拠は書かれていないが,日本では約5%,300万人強が同性愛者とある.
ということで,精神疾患の確率は2%,ホモの確率は5%で単純計算してみると,『きらきらひかる』の確率は0.1%.日本国内に常住する夫婦の数が約3139万組らしいので,約3万組の夫婦が『きらきらひかる』状態の可能性があるのか? ちょっと多すぎないか?

実際には一方が医者(それも内科医の勤務医)で,片方が翻訳家(それもイタリア語限定)の確率を掛けていく必要があるのでもっと少ないんだろうけど,それでも1組くらいはいるような気がしてきたぞ...


・おまけ その1
検索でヒットした日刊ゲイ新聞だが,さすがにリンクを憚られるような内容だったので,直接リンクはしていない.
どういうサイトなのか気になる方は,はてなキーワードの中にあるリンクからどうぞ.ただし,周囲に人がいないのを確認の上,ある程度の覚悟をしていきますように.

・おまけ その2
Wikipediaで同性愛について調べていたところ,「ケモホモ」なる謎の単語に遭遇.さっそくリンクをクリックしたところ...
なんだか,人間の欲望の深淵を覗いたような気がする.
しかし理性的に考えると,ネコミミやバニーガールが好きな男性の裏返しなんだから,それほどおかしな話ではないのか?