2006年04月28日

『1DKクッキン』谷村志穂・飛田和緒

[ Book]

料理が全くできない作家が,料理が得意な元バレリーナに弟子入り.
台所に調理器具がないところから始まって,料理の神様から仮免の砥石をもらうまでの料理修行が書かれた本.

貸出枠が1冊余っていたので,料理関係の手軽な読み物でも借りようということで,適当に選んで借りてきた.松山市立中央図書館所蔵.

卵焼きから始まった料理修行なのだが,卵焼きと野菜炒めという基本をクリアしたら,なぜか急にタイ料理が登場.
その後も和洋中どころか,ドイツやメキシコなど,世界各国の料理が出てくる.

著者の一人によるイラストとレシピがついているのだが,これがかなり省略されている&調味料の分量が「適量」ばかりなので(あとがきによると,これは意図的なのだそうだが),レシピ本としては正直どうなんだろうと思わなくはない.
ただ,料理初心者を対象にしたレッスンを基にしているという性質上,本来は手のかかる料理もかなり作りやすくアレンジされているらしい(実際に作ったわけではないので未確認).

料理が得意な人だったらレシピを読むだけで味や完成像がイメージできるのかもしれないが,とりあえず自分で食べるものは自分で作れるレベルの私にとっては,写真がないのは少々辛く,書かれている料理をつくろうという気にはなれなかった.

しかし,同じようなスタイルの魚柄仁之助の料理本だと,作ってみようという気になる.
この違いについて自己分析してみたところ,本書で紹介されている料理はアレンジが加えられているとはいえベーシックなのに対して,魚柄仁之助の方は飛び道具的な料理が多いためだろうか.
ううっ,こんなところにも怪しい物好きの性が...