2006年06月10日

『ダーリンは外国人 1-2巻』小栗左多里

[ Book]

ハンガリーとイタリアの血を受け継いでいるアメリカ人と国際結婚した漫画家(イラストレーター?)によるエッセイ漫画.

ちょっと前にベストセラーになったので知っている人も多いと思うが,私は興味を持てない限りベストセラー本には手を出さないので(書店で手にとって見ることもしない),これまで読んだことがなかった.
今回,某教員の奥様に貸してもらって,初めて読んでみた.

評判になるだけあって,確かに面白くて楽しめた.

しかし,帯などを見ると「国際結婚の現実」が分かる本として人気が出たようなのだが,それはちょっと違うような気がする.
結婚はしたことがないけど,それまでの数十年間を別々に過ごしてきた人が結婚するとなると,生活習慣や価値観の違いは当然あるだろうし,この本にあるエピソードのほとんどもその類のもの.
日本で生活していると価値観や常識が違うにしても,それはある程度は予想内のことなので,国際結婚の方が面白いエピソードは増えるだろうけど,この本の著者も書いているように「国際結婚だから」というよりも「目の前にいる人が独特な感じ」であることの方に,この本の面白さはあるような気がする.

しかし,この本を読んで一番印象に残っている,というか,ショックを受けたのは「彫りの深さ」について.
ダーリンであるトニーは「彫りは恐ろしく深い」そうで,その彫りの深さがイラストで図解されているのだが,これを見て「うそっ?!」と叫んでしまった.

私の中では「彫りの深さ=顔の凹凸の程度」くらいの認識だったのだが,その顔の凹凸には額から鼻にかけての凹凸,具体的には額の凸,眉間の下あたりの凹,さらに鼻にかけての凸というラインのカーブの急激さも彫りの深さに含まれていたわけだ.

しかし,この図解には,「日本人と違い ここがへこまない」とある.
ということは,私の基準では「彫りが深い人」=額から鼻にかけての凹凸が激しい人って,世間では「彫りが深い人」じゃなかったのか?!

と思って,色々と調べて見たのだが,どうも決定的なものが見つからない.
「彫りの深さ=目のくぼみ具合」というような気もしてきたし,うーん,実際のところ,どうなんだろう?

しかし,この本を読んで「彫りの深さ」の定義について悩む人って私だけだろうなあ...