副題は「思いこみで判断しないための考え方」.
タイトルだけで判断すると,ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングなどの発想法・思考法関連の本だと思わなくもないが,それこそ思いこみ.
この本,その中身は科学哲学というか,科学に関するエッセイとでもいうべきもの.
世の中で当たり前だと思われている科学が実はまったく確固たるものではないということを,たとえば
「飛行機が飛ぶ原理は実はまだ解明されていない」
とか
「冥王星は惑星じゃないかもしれない」
というか
「そもそも惑星って何?」
みたいな衝撃の事実(?)を挙げながら主張している.
だったら,もっとそれっぽいタイトルにすればいいのにと思わなくもないが,理系離れが取沙汰される昨今,それだと売れないんだろうな.
とはいえ,タイトルがまったく詐欺というわけではなく,最初に書いたような思考法についての説明やアドバイスもある.
字も大きいし説明も平易なので,「理系はどうも...」という人が読むといいかもしれない.