Missing(見当らぬ, 行方不明の; 欠けている)をテーマにした5本の短編が収められた短編集.
いちおう「このミス2000年版」の第10位にランクインしたというので,ジャンルとしてはミステリになるのか.
古本屋で大量に本を買ったとき,105円で売られているのを見つけて何となく買ってみた.
読んでみた感想だが,うーん,どう言えばいいんだろう.
まず最初に感じるのは「美しい」ということなんだが,私はそれをプラスに感じていないようだ.
なぜだろう?と思って内省してみたところ,どうも「国語の教科書に載っていそう」とか「軽すぎる」などと思っていることに気がついた.
なるほど.
でも,この本,奥付を見ると文庫になって5年弱で38刷だぞ?
かなり売れてるぞ?
と思って,ネットで書評をいろいろ調べてみたところ,おおむね高評価.
しかし,ところどころ酷評している人もいる.
そういう人は揃って「村上春樹」との類似性を指摘している.
なるほど,それならこの本をイマイチ評価できない理由も分かる.
村上春樹の小説は3−4冊ほど読んだけど,全体的に合わなかったからなあ.
ということで,村上春樹好きな人なら楽しめるかも.