2006年12月07日

『愛蔵版 ベルサイユのばら 全2巻』池田理代子

[ Book]

由緒正しい武家の名門の末娘として生まれたオスカルは,女の身でありながらフランス近衛隊の隊長となる.
共に育ったアンドレとともに彼女が守るのは,オーストリアからフランス王家に嫁いできた王女 マリーアントワネット...

という紹介は不要なくらい有名な少女漫画の名作.某教員の奥様に貸してもらったもの.

宝塚の代名詞でもあるくらい有名な作品だし,アニメにもなっていて,ちょっと前もCATVで放映されていたのだが,これまで見たり読んだりしたことはなかった.
それでも,それなりにストーリーは知っているつもりだったのだが,かなり違っていて驚いた.女であることを隠して軍隊に入ったものと思っていたら,女であることは公然だったのね.
しかし,何よりも驚いたのは,

BeruBara.jpg
(愛蔵版 第1巻 99ページより)

オスカル様が微妙に太かったこと.
もっとシャープな顔だったような気がするんだが,私のイメージしているオスカル様はアニメ版なのだろうか?
と,少々違和感を抱きつつ,読み進めていったところ,2巻目になる頃には私のイメージどおりのオスカル様になっていた.

良かった,最後まで あの微妙に膨れた顔で,「アンドレ!」とか真面目に叫ばれても,『パタリロ!』を思い出して笑ってしまうかと心配していたのだ.

ストーリーの方も1巻目は古典的な少女漫画チックな感じが強かったのだが,2巻目になると歴史ロマン的な色合いが強くなってくる.
世界史は高校でちゃんと履修したものの,内容は既に忘却の彼方である私でも分かるようにフランス革命前後のことが書かれているので,歴史の勉強にもなるかも.