2007年04月07日

『はいからさんが通る 全4巻』大和和紀

[ Book]

大正時代,女学院に通う男勝りの「花村紅緒」は,祖父の代の約束によって,「伊集院少尉」の婚約者となることに.
納得できない紅緒は,婚約を破棄させるため,華族でもある伊集院家に乗り込むのだが...

某教員の奥様に貸してもらった本.
TVアニメになったり,南野陽子の主演で映画化されてたりするので,何となく内容は知っている気になっていたのだが,今回,原作を読んでみて,全然知らなかったことが判明.
そうか,こういう話だったのか...

基本的には,男勝りのヒロインの周りに,タイプの違うハンサムがたくさん登場して,彼らがことごとくヒロインに惹かれていくという少女マンガの王道を驀進する話.
しかし,単にそれだけでなく,大正時代という時代設定を活かして,そのときどきの風俗や歴史的事件が組み込まれていたりもする.
このあたりの経験が,後の『あさきゆめみし』につながってたりするのかな.

あと,『はいからさんが通る』と聞いて最初に頭に浮かんできたのが「アメリカと招き猫」だったのだが,それは全然出てこなかった.
全く関係のないものが頭に浮かんでくるはずもないので,色々と調べてみたところ,どうやら同じ作者の『N.Y.小町』がそれだった模様(妹が買っていたマンガの中にあったのだろう).
しかし,amazonの紹介文を読んでも,全くストーリーを思い出せない... なのに,どうしてアメリカと招き猫だけを覚えていたんだろう? 人間の記憶のメカニズムは計り知れないなあ.