2007年05月04日

A型肝炎

[ Experience]

入院生活をおくる羽目になった原因の話.
(注意:病気の話なので,あんまりキレイじゃないこともでてきます)

発端は私の体質と某国営放送になるのだろうか?

私と直接の面識がある方は御存知かもしれないが,私は写真に撮られるのがキライで,カメラを向けると逃げ出す性質がある.
理由は色々あるのだが,それらを総合して「魂が吸われるからイヤ!」と言い張ってきた.

そんな私が,何の因果か,某国営放送の四国ローカル番組に出演することになってしまったのが4/12(木)のこと.
リハーサルを含めて1時間ほどカメラの前に立っていた(正確には座っていた)わけだが,撮られている最中から寒気がゾクゾクと.
ううっ,四国ローカルの番組とはいえ,さすがにTVカメラともなるとは魂の吸われ方が普通のカメラどころではないなあ...

ということで,収録が終わった頃には疲労困憊.翌日は寝込みそうだなあと思っていたら,その夜から翌朝にかけて39度台の高熱が出た.
なので,4/13(金)は仕事を休んで治療に専念.その結果,4/14(土)には平熱に戻ったので,普通に活動することができたのだが...

4/15(日)の夕方のこと.突如として体調が悪化し,またもや39度台の高熱が.
その後,熱が上がったり下がったりが続き,「今回の風邪は長引くなあ」と思っていたところ...

4/18(水)のこと.
いつものようにトイレに入ったところ,

うわっ! 尿が赤茶色だ!

げげっ! 便が白い!

調べてみたところ,高熱が続くと尿に血が混じることはあるらしいが,便が白くなるというのは聞いたことがない.うーん,これは病院に行ってみるか.

ということで,仕事の入っていなかった4/19(木)の午前中,近所の病院に行ってみた.
問診の時点ではインフルエンザをこじらせたのだろうとのことだったのだが,血液検査と尿検査をしたところ,追加の検査をすることになったので時間がかかるとのこと.
かなりの時間を待ってから再び診察室へ.

お医者さんが言うには,肝臓の崩壊具合を示すGOTが3000台,GPTが2000台という基準値を2桁ほど超えた笑える数字になっているらしい.
また黄疸を示すビリルビンも通常の3倍くらいで,そろそろ黄疸が出始める数値らしい.
おそらく肝炎,その中でもA型肝炎だろうということなのだが,数値が数値なので,すぐさま入院することを勧められた.

とはいえ,仕事があるので,すぐに入院というわけにもいかなかったので,ひとまず帰宅.
仕事関係の調整や入院の支度を調えながらA型肝炎について調べてみたところ,最初は風邪っぽい症状なところ,尿が濃い茶褐色になるところ等,まさに現在の症状にピッタリ.
肝炎にはB型やC型など色々な種類があるのだが,A型は初期症状が激しい割に慢性化したり,生死に関わるような劇症化することはほとんどなく,予後は比較的良好ということなので一安心.

その後,仕事やら病院の都合やらで入院したのは4/21(土)からだったのだが,この時点で前回の検査からA型肝炎であることが確定.
では,A型肝炎の治療方法とは?
実は,これが点滴のみで,あとはひたすら安静にするだけ.

その頃には風邪に似た激しい初期症状は既に終わっており,身体はほぼ平常に戻っていた.
特別な治療を受けているわけでもなく,身体も元気なのに,私はどうして入院しているんだ?

と思っていたのだが,あいかわらず尿は赤茶色だし,便は白い.
実はコレが肝臓が正常に機能していない証拠.
正常時の便の色は胆汁に由来しているのだが,この胆汁を作っているのが肝臓.
で,この胆汁の原材料がビリルビンという物質(使えなくなったヘモグロビン)で,肝臓で処理されなかったビリルビンが腎臓に入り,それが尿に混じって排出された結果が赤茶色の尿の正体.
つまり,尿と便の色がおかしい間は正常に戻っていないということなのだ.

その後,4/30(月)にも血液検査.4桁だったGOTとGPTは3桁にまで低下していたので,肝臓の崩壊は以前よりもマシになっているようだ(それでも基準値の数倍だが).
しかし,その分,ビリルビンが通常の6倍という状態.つまり,やっぱり肝臓がちゃんと機能していないということだ.
うーん,身体は元気なんだけどなあ...

その後,CTスキャンをされ,肝臓が腫れている,胆嚢が萎縮している,膵臓が普通より肥大している,など心配になることを言われたりもした.
しかし,平常時のCTスキャンが存在しないので,これが肝炎によるものなのか,それとも別の要因によるものなのかが判断できないとのこと.



まあ,一目で分かるくらい悪い箇所はないということだから,悪くはない結果なんだろうけど,何だかなあ...

その後,尿と便の色がようやく普通に戻り,5/1(火)に恒例の血液検査.
まだ基準値を超える数値がいくつか残っていたのだが,回復傾向にあることは確かなので,無理を言って,自宅で安静にすることを条件に退院させてもらった.

で,現在に至るわけなのだが,どうもよく分からないのが感染経路.
A型肝炎は発展途上国に旅行して生水を飲んだり,火が通っていない魚介類を食べて感染することが多いらしい.
しかし上下水道が発達している日本では珍しい病気になっているそうで,生牡蠣や貝類を食べてなることがほとんどなのだとか.
じゃあ,その類のものを食べたのかといえば,確かに発症2週間ほど前に食べたのだが,それが原因だとすると,他にも発症している人がいるはず.しかし,特にそういう状況にはなっていない.
で,そういう状況も考慮してみたところ,どうもTV収録で魂を吸い取られて寝込んだ際に体力を消耗してしまい,抵抗力を失ったところで発症したということのようだ.
うーん,やはりTVカメラの威力は恐ろしい...

・おまけ
A型肝炎について調べている最中にヒットしたのだが,gooヘルスケアの病気検索 症状から探すが結構便利っぽい.
これで当時の症状を調べると,確かに肝炎がヒットする.
あんまり使いたくはないが,念のため,いちおうブックマークしておこう.