2007年05月05日

『レディー・ヴィクトリアン 全20巻』もとなおこ

[ Book]

淑女に唯一許された職業「女家庭教師(ガヴァネス)」になるべく,ロンドンにやってきた少女「ベル」は,女家庭教師としての新生活を始めた途端,殺人犯と間違われて投獄されることに.
そこを救ってくれたのが,「ベル」の愛読している雑誌の出版社オーナー「ノエル」と「銀のレディー」と呼ばれる侯爵令嬢「レディー・エセル」.
だが,完璧なレディーである「レディー・エセル」は実は貧民街出身の男性で,しかも「ベル」が大ファンである小説家「アージェント・グレイ」だった...

某教員の奥様が退屈な入院生活を慰めるために貸してくれた長編マンガ.
以前も同じ作者の『悠かなり愛し夢幻』を貸してもらって,その甘ったるさに悶絶したことがあるのだが,もしかして病室のベッドで悶絶して,それを看護士さんたちに目撃されて,おかしなウワサになったりするんだろうか?と心配しつつ読み始めたのだが...

気がついたら,全20巻,一気読みしていた.

古き良き少女漫画の伝統に忠実なので,安心して読めるという感じなのだが,いやー,面白かった.
最終的にカップリングが確定するのがシリーズのかなり後半というのもあってか,予想よりも甘ったるくもなかったし.

コメディ的な要素もかなり多く,別の意味で悶絶していたのだが,幸いなことに看護士さんたちには目撃されなかった模様.
いやー,良かった良かった.