2007年08月29日

『死体をどうぞ』ドロシー・L・セイヤーズ

[ Book]

旅行に出かけた探偵作家「ハリエット・ヴェイン」は,波打ち際の岩の上で男性の死体を発見する.
その後,死体は満潮のために流されてしまうが,「ハリエット」が撮った写真や確保した証拠を元に捜査が始められることに.
そして,騒動を聞きつけた探偵貴族「ピーター・ウィムジイ」がやってきて...

ピーター卿シリーズの7作目.松山市立中央図書館所蔵.

前作には登場しなかったヒロインの「ハリエット」が再び登場.

それ以上に話がややこしい.
前作の『五匹の赤い鰊』同様,アリバイものになっているのだが,関係者が複数登場し,それがいくつか絡み合っているので,『五匹の赤い鰊』ほどではないものの,結構ややこしい.
さらに,途中に暗号解読の話が出てきて,これがまたまたややこしい.
丁寧に説明してあるので,じっくり読めば分かるんだろうけど,あまりのややこしさに途中からは斜め読みになってしまった.

そういうややこしい話の合間に「ピーター卿」と「ハリエット」のやりとりが挟まっている.これが面白いので(「ある諍いの証言」という章は軽い話から重い話まで出てきて圧巻),複雑な謎よりもこういう軽い掛け合いを中心にしてほしいんだけどなあ.

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