2004年08月10日

amazonマーケットプレイス

[ Experience]

『ヘヴン 1-2巻』によって勃発した第二次遠藤淑子ブームだが,コンプリートまであと数冊というところで足踏み状態が続いている.
安く買えるにこしたことはないので基本的に古本屋を漁るわけだが,古本屋が中心にならざるを得ない理由がもう一つある.10年以上前の作品ともなると既に絶版になっていて,普通の本屋には置いてないのだ.

しかし,巡回している古本屋には置いてないことが確認済みであり,県外に出かける予定も近日中はないため,この頃はネットの古本屋を定期的にチェックするしか手段がなくなっていた.
ネット上の古本屋にも色々あり,オークションなども含めるとそれこそ無数の選択肢があるのだが,私が使ったことがあるのは古本市場だけ.会員登録を一度してしまったので,ついつい同じところを利用してしまうというだけで,特に積極的な理由があるわけではない.
なのだが,なかなか目当ての本が見つからないのに業を煮やして,amazonマーケットプレイスを利用してみることにした.

amazonマーケットプレイスというのは,amazonの検索・課金システムを利用するが,実際に商品を提供・配送するのはamazon以外の人や会社というもの.
要するにamazonが場所を貸して,そこで別の人・会社が商売をする,売上があがったら一部をamazonにショバ代として渡す,という昔ながらのビジネスモデルをネット上で行っているわけだ.
まあ,自分でショッピングサイトを持っていない人や会社にとっては便利なシステムだと思う.

しかし,私が今回amazonマーケットプレイスを利用して取引をした相手は「古本市場」,つまり私がいつも利用している,自社のショッピングサイトを持っている企業なのだ.
どうしてこんな「他人の褌で相撲を取る」ようなことをしているのかというと,amazonが各種ショッピングについてのポータル的な役割を果たしており,それを利用してできるだけ多くの顧客にアクセスしたいためだろう.

そのことには経済合理性があるし,十分に納得できるのだが,一つ疑問がある,というか,納得できないところがある.
それは,amazonマーケットプレイスの出品物と自社のショッピングサイトの在庫が別物になっているようなのだ.具体的にいうと,今回,遠藤淑子の単行本をamazon経由で注文したのだが,その同じ単行本は自社のショッピングサイトには掲載されていないのだ.

利用者の立場から言わせてもらうと,これは非常に困る.というのも,amazonマーケットプレイスは送料などが1冊単位で発生するのに対し,古本市場のショッピングサイトでは送料は1箱単位なので,まとめ買いをすると古本市場経由で購入する方が圧倒的に安くなるからだ.
amazon経由で古本市場からまとめ買いした場合,送料の一部を返金してはくれるのだが,amazonへのショバ代が1冊単位で発生する関係上,その分は戻ってこない.つまり,まとめ買いしてもやっぱり高いのだ.

ちなみに,今回の買い物の場合,本来の価格は古本価格なのだが,送料などを含めると新刊価格とほとんど変わらなかった.
これがamazonマーケットプレイスの出品物と自社ショッピングサイトの在庫が連動していれば,私は迷わず古本市場から直接買っていたはずで,その場合はもう少し安くなっていたはずだし,ついでに他の本も買っていたはずだ.なんといっても何冊買っても送料は同じだから,同時に多く買えば買うほど1冊あたりの送料が小さくなるのだから(=規模の拡大による1個あたりの固定費の減少).ちなみに今回の場合だったら,既に目をつけている本が2冊あるし,ついでとなるとそれほど読みたくない本でも勢いで買ってしまう傾向があるから,4冊くらいは確実だったと思う.

そういうことを考えると,現在の古本市場のやり方というのは,かなりもったいないような気がする.部署が別になっているのか,それともシステム的に問題があるのか,はたまた単に気がついていないだけなのか...
おそらく在庫を連動させてしまうと,amazonへの出品物のデータの更新を頻繁に行わなければならないためだと思うのだが,amazonだけで独立させていても在庫切れの出品物がそのまま出品され続けることはあるんだから(今回注文した本のうちの1冊は在庫切れのためにキャンセルされた).
できれば,連動させる方向でいって欲しいものである.





ということで,これから注文した本を読むことにしよう.楽しみ楽しみ.