2005年02月06日

大街道献血ルーム

[ Spot]

先日のマクドのキャンペーンで手に入れたハンバーガー無料チケットが手元に3枚ある.その期限が2/6までなので,それほどマクドを食べたい衝動に駆られてはいなかったのだが,引き換えに行くことにした.
ただそれだけのために街中に行くのも虚しいので,ついでに本屋ものぞいてみよう.それでも物足りないな...そうだ,献血に行ってみよう.

ということで,大街道献血ルームで献血をしてみることにした.
世の中には「献血マニア」とでもいう人種が存在している.献血可能になると(一度献血すると一定期間あけなければならない)すぐに献血に行く人たちのことだ.
しかし私はそういう類の人種ではなく,むしろ「どうして痛い思いして血を抜かれないといけないんだ?」と思ってしまう,世の中の大多数を占めるタイプの人間である.

なので,どうして献血をしてみようと思ったのかは自分でも謎であるが,無意識のうちに「このところアルコール摂取量が増えてるから血液検査をしてもらおう」という意識が働いたのかもしれない.
※検査目的の献血は止めましょう...って,これは性感染症の検査目的の場合のみか?

ということで,14時過ぎに大街道献血ルームに到着.土曜日ということもあってか,それなりにお客さん,じゃなくて献血しようという人たちは入っているようだ.

自動ドアを通って受付へ.受付のお姉さんに献血手帳の有無を尋ねられたので,初めてであることを伝えると,献血申込書と問診表の書き方を細かく説明してくれた.ついでに「時間があるのでしたら400mlの成分献血を」とさりげなく薦めてくるので,それでいくことに.

書類を提出してしばらくしてから,献血できるかどうかを確かめるための血液採取があった.まずは両腕のどちらから採血するかのチェック.私はどちらからでも大丈夫ということなので,チェックは左腕で,本番は右腕でされることになった.
「ちょっとチクリとしますけど大丈夫ですから」と手馴れた調子で喋りながら左腕に針を挿すのだが,注射をするのはかなり久しぶり...いや,久しぶりどころの話じゃないな,もしかして小学校の予防接種以来か? いやいや,確か就職のときに血液検査があったはずだから,5年ぶりくらいか,ともかく久しぶりなことには違いないので,かなりドキドキものであった.

で,挿された針からチューブで血液が吸いだされるのだが,「ほんのちょっと,20mlだけです」とお姉さんは言っていたものの,なんだか凄い勢いでチューブの先に付けられた容器の中に血が流れていく,いや「流れる」というよりも「迸(ほとばし)る」という表現が相応しいくらいの勢いだった.
容器に刻まれたラインのところまで血液が入ったところで,お姉さんが容器を取り外した.ようやく終わりかと思いきや,次の容器を取り付け,またもや吸い出し開始.
えっ,あれで20mlじゃないの?
そういえば,お姉さんが説明のときに容器をいくつか準備してたっけ.もしかしてあの容器全部に?
そのとおりだった...

確かにお姉さんの言うとおり,痛いのは最初だけなのだが,あの容器の分だけ自分の中から血液が失われたのかと思うと,精神的なものだと思うがフラフラしてきた.しかも,あれは20mlであり,本番は400ml,つまり,さっきの20倍...

これはちょっとでも栄養を補給しておかねばということで,センター内に設けられた無料のジュース販売機で「リアルゴールド」をゲット.待合室においてあった『美味しんぼ』を読みながら栄養補給と精神の安静を取り戻すことに専念.しかし2-3話しか読まないうちに血圧測定のために呼びだされ,戻ってきてもすぐに呼び出されてしまったので,あまり落ち着けなかった.

さて,本番.採血台(?)の番号と場所が書かれた札を渡され,そちらに移動.
想像していたよりも多くの採血台が並んでおり,しかもほとんどに先客がいた.
センターの前には「全部の血液が不足しています」という掲示があったのだが,これだけ献血に協力している人がいるのに不足しているのか?
世の中にはそんなに流血の惨事が満ち溢れているのだろうか?
そんなことを考えながらお姉さんの指示に従って採血台に乗っかる.

これから40分付きあうことになる採血台だが,ちょっとリクライニングした状態の歯医者の診療台+肘掛+毛布という感じ.
また,目線の高さに液晶モニタがくるようになっており,そこでCATVの番組も楽しめるようになっている.
液晶モニタの下にはちょっとした台もあり,そこと空いている方の手を使って漫画(待合室から持ち込んだ模様)を読んでいるツワモノもいた.私も持ってきた本を読もうかと思ったが,利き腕である右手から採血されるとなると左手だけでページを繰らないといけないので,それは諦めて,おとなしくテレビを見ることにした.

そして,ついに本番.まずは血圧測定の時に付けたような圧力のかかる帯状のものを腕に巻かれる.
続いて,先ほどと同じように血管に針を挿すのだが,針が太い.針の中心にある穴が肉眼でもはっきり見えるくらい太い.「痛いのは針を挿すときだけですからね」とさっきと同じことを言うお姉さん.確かにそうかもしれないが,針の太さは違ってるぞ.
で,針の先には先ほどと同じようにチューブが付いているのだが,これが2本つながっている.成分献血というのは,血液の成分の一部だけを取り出して,再生に時間のかかる赤血球は身体に戻すものだと先ほどの説明で聞いていたので,片方が吸い出し用で,もう片方が戻し用だろう.
準備が整ったようで,ようやく採血開始.先ほどと同じようにチューブの中を血液が流れていく.先ほどと違ってチューブの先は容器ではなく機械になっている.
なので迸るように吸い出されているのかどうかは分からないなあと機械を眺めていたところ,しばらくしてから機械からチューブを通って別の容器に向かって透明な黄色い液体が流れ出していく.これが取り出された成分なんだろう.
と,チューブを流れる液体を見ていたのだが...前言撤回,やはり迸るように吸い出されているようで,かなり大きな容器にみるみる液体が溜まっていく.

うわーっ,成分だけであれほどの血液が私の体から吸い出されているのか!と精神的ダメージを受けていたところ,先ほど巻いた帯から圧力が抜けていく.あれ,もう終わったのか?
機械を見ながら怪訝な顔をしていたためか,通りすがりのお姉さんが説明してくれた.どうやら吸い出した血液(必要な成分は除去済み)を戻すときには圧力が下がるようだ.確かに圧力がかかった状態では戻しにくいもんな.
なお,最初に考えていた「吸出し・戻し別チューブ説」は間違いで,吸出しも戻しも同じチューブを使って行われていた.じゃあ,もう一つのチューブは何のためにあるんだろう?
それと,吸い出されているときにはほとんど何も感じなかったのだが,戻すときには少々痛みというか痒みみたいなものが感じられる.これだったら吸い出されっぱなしの方が楽な気もする.

しばらく戻された後,またもや吸出しモードに.成分が吸い取られていくのを見ているのも飽きてきたので,周囲を観察してみると,新しいお客さん,じゃなくて献血してくれる人がやってきた.女性の二人連れのようだ.残念なことに少し離れた採血台になってしまったのだが,時々手を振ってたりする.
もしかして,友達同士で誘い合って献血にくるというムーブメントが世の中には存在しているのだろうか? そういえば待合室にもそれっぽいグループがいくつか見られたな.確かに待合室は冷暖房完備だし,ジュースもタダ,座るところもある.うまく隣同士の採血台を割り当てられたら血を吸い出されながら喋ることもできるしな.

などと考えながら他のところに視点を移していくと,向かいの採血台の隣にある機械が目に止まった.どうやら採血量などがデジタル表示されているらしい.
私の機械にもあるはずだと思い,機械をマジマジと見直してみると,使われていない容器の陰になっていて見えなかったが,同じような表示があった.それを見ると既に300mlは採取済みらしい.じゃあ,あと四分の一くらいか.
あれ? 向かいの人は私が採血台に乗る前から採血されていたはずなのに,まだ200mlくらいだぞ? 彼と私で何か条件が違うのか? 血圧の差か? それとも「こいつはこのくらいのスピードでとっても大丈夫だろう」という担当者の匙加減なのか?

などと訳の分からないことを考えながら,日経CNBCを見ているうちに採血終了.所要時間はお姉さんが言っていたとおり40分だった.でも,私よりも前から採血されていた男性客は2名ともまだ終わってなかったぞ.どういう仕組みだ?
ちなみに機械の表示には採取された成分量だけでなく(400ml以上取られてた),処理した血液量,つまり一旦吸い出された血液の量も表示されていたのだが,そちらは1000mlを超えていた.半分以上は戻ってきたとはいえ,一度は1リットルもの血液を吸いだされていたのか...
血圧を測り(なぜか血を吸い出された後のほうが血圧が高くなっているという謎の結果が出た),しばらく安静にしてから受付へ.賞品,じゃなくて,お礼の粗品を四種類の中から選び,献血後の説明を受けた上で待合室へ.
水分を多く取ってくださいといわれたので,自販機でココアをゲットして飲んでいると,名前を呼ばれた.係の人から粗品やら献血手帳やらが入ったビニール袋を受け取って献血終了.「2週間経てばまた献血できます」ということをさりげなく数回強調していたのが面白かった.

その後,書店&マクドナルドに行ってから帰宅.
自宅に戻ってから,受け取ったビニール袋を中身を確認してみた.

kenketsu_1.jpg

思ったよりも粗品が小さかったな.次に行く機会があったら,他のやつをチョイスしよう.

おまけ.
当初の目的のマクドで購入したもの.

kenketsu_2.jpg

ハンバーガー3個は無料チケットによるもの(実は前回はチーズバーガー2つだけでなくクーポンを使ってチキンフィレオも購入していたためにチケットを3枚もらっていた).
なので,支払いはトマトチキンフィレオの262円のみなのだが,前回と同じクーポンを使っていれば,同じ値段でチキンフィレオをチーズバーガー2つを買えたんだよな.
そう考えると,凄くお得なクーポンだよなあ.ちなみに学生さんから質問があったのだが,白黒印刷でもOK(少なくとも私は使えた)なので,マクドに行こうという方は印刷しておくことをオススメしておく.