2005年02月25日

『嗚呼、香ばしき人々』切込隊長@山本一郎

[ Book]

副題が「ニッポン経営者列伝」ということで,切込隊長による最近の経営者(一線を退いた人もチラホラいる)の人物評.
切込隊長の本なので通常ならば買っているのだが,連載雑誌が『SPA!』だったので,ちょっと違うかなと思って新刊本での購入は保留,ネット古本屋に入荷案内メールを設定しておいたのだが,松山市立中央図書館の返却棚で発見したので借りてきた.

基本的にいつもの毒舌で経営者を斬っている(時には褒め殺している)のだが,私は会社の戦略や組織には興味があっても,経営者個人にはあまり興味がないので,「ふーん」という感じだった.
まあ,世間で悪評高い経営者であっても,実はロジックとしては真っ当である場合もあるらしいというのが分かったのは少し収穫だったといえよう.

しかし,この本の最大の収穫は隊長がどういう経緯で巨額の資産を形成したかの一端が垣間見えたことだろうか.
本人曰く,最初の元手は650万円ぽっちであり,勝率も3割弱らしい.
失敗したときの損失額は42億とか14億とかなのに,そういう失敗を経験しても個人資産何百億というのだから,やっぱり大金をつかむには成長産業の未上場企業に投資するというのがいいんだろうなあ.
まあ,ハズレも桁外れに多いので,そのあたりはちゃんと選別できないとダメだろうけど.