2005年05月01日

西条市へのドライブ

[ Experience]

全国的にゴールデンウィークなわけだが,旅行に出かける予定が特にあるわけではなかったので,いつものように自宅&大学周辺をウロウロするだけになりそうだった.
しかし,そろそろ花粉飛散が終焉を迎えそうだったので,どこかに出かけたいという気持ちも非常に高まっていた.
そんなときに思いついたのが「藤の花見物」.別に花を愛でるような風流人でもないし,藤の花に思い入れがあるわけではないのだが,なぜか思いついてしまった.ネットで調べてみると,時期的にはちょうどいい頃らしい.
松山市内にもいくつか藤の名所はあるようだが,せっかく自動車免許も取ったことだし,運転の練習も兼ねて西条市まで車で行ってみようか.おっ,そういえば西条市にはアレがあったはず.ということで,ネットで西条市のことを調べながら計画を立てていく.

とはいえ,私は自動車を所有していないので,まずは車を調達しなくてはならない.レンタカーを借りることも考えたが,車を持っている人に聞いてみたところ,その人の車,そして教官&非常時の運転手としてその人自身も貸してもらえた.
その後,見ておかなければならないものが急遽増えたので,それを考慮して計画を変更したりしつつ,当日を迎えることに.

10時ごろに自宅を出発.この間運転したのは3月上旬だったので,運転するのは2ヶ月弱ぶり.ビクビクしながら運転していたのだが,心配していた市街地も無事通り抜け,11号線をひたすら走っていく.
そして,「細くてクネクネしている」と事前に脅かされていた桜三里に.確かに細くてクネクネした道だったので,事故らないように気を使いながら走っていたのだが,どうも今までと勝手が違う.
なぜだろうと考えて気が付いたのだが,私が免許取得後に運転の練習をしたのは大阪の市街地だけだったので,このような山道は存在していなかったのだ.この手の道を走るのは教習所時代の山道教習以来.そして,私は山道教習の際に同乗していた女性教官に二度ほど叫ばせた前科があったりする...
いや,大丈夫だ! 今の私はあの時の私ではない,国家公安委員会に認められた自動車免許所有者なのだ!
ということで,平静を装いつつ運転.幸いなことに,山道教習ほどクネクネしていなかったので,何とか無事に山岳ステージを終了.

その後,丹原で休憩&昼食をしてから再び運転.しばらく運転を続けるうちに旧・西条市に.
目的地である禎祥寺(観音堂)の場所は地図で大雑把にしか把握していなかったので,しばらく迷うことも覚悟していたのだが,案内の看板が出ていた.やっぱり名所らしい.

タイミングよく駐車場(300円)が一台分空いていたのでそこに駐車.切り返してバックで駐車しなかったので,出すときが少々心配だったが,それはそのとき考えよう.

ということで,目的の藤の花見物.

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まずは入り口.


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結構な人が来ていたのだが,年齢層はかなり高い.一人だけゴザを敷いて寝ころんでいたが,他の人は立ったりベンチに座って行儀よく藤を眺めていた.
どうして桜の花見のように酒盛りにならないのだろうか?


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樹齢400年で県と市の天然記念物に指定されているらしい.このほかにも4本ほど藤の木があった.


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藤棚の下は甘い香りが漂っていたのだが,それとともにブーンという羽音も漂っており,洒落にならないくらい多くの蜂がせっせと蜜を集めていた.
私は大丈夫だったが,もう少し背が高い人だと頭に藤の花がガンガン当たるだろうから,蜂に刺される心配をしなくてはならないかもしれない.

しばらく見物してから出発することに.そのためには車を駐車場から出さなくてはならないのだが,状況をよく分析してみると,砂利道&坂道&細い道という三重苦の状態でバック&切り返しをしなくてはならない.しかも誘導をしてくれるはずの係の人があまり役に立たない(まあ,私も操作に必死で見ている余裕はあまりなかったが).
大丈夫かと思いつつ,何度かやりなおしながら,何とか駐車場を出ることに成功.ちなみに出てから指摘されて気が付いたのだが,そのときの操作は右足でアクセル,左足でブレーキ,いわゆる「左足ブレーキ」になっていたようだ.これまでの経験から判断するに,どうも私には緊張して車を発進させようとすると左足をブレーキに置いてしまうクセがあるようだ...

その後,次なる目的地である商店街を求めて,車を走らせたわけだが...ちゃんと下調べをしていなかったこともあって見事に迷った.大きな道を求めてしばらくウロウロしてから,ようやく現在位置を把握.地図と照らし合わせながら市街地のほうに進路を取る.
その途中,眞鍋かをりの出身校として有名?な西条高校の脇を通った.

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うーん,これが高校なのか? どうして高校がこんな立派な堀に囲まれてるんだ? しかも噴水つき.
調べてみたところ,どうやら西条藩の陣屋跡が高校になっているため,こういう構造になっているらしい.
写真ではよく分からないだろうが,ツツジがとてもきれいに咲いており,こういう立派な高校に通う学生はどんな気分なんだろうと思ってしまった.

目当ての商店街は西条高校の近くということで,場所の把握は完了.次は駐車場を探していたのだが,なかなか見つからない.しばらく探し回ったところ,何かの催し物のための無料駐車場を発見.そこに駐車させてもらうことに.
そのときは何の催し物か分からなかったのだが(後に産業文化フェスティバルと判明),駐車させてもらう以上,少しは見ておかないとということで,行ったのが西条総合福祉センター.

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建物も立派なのだが,さすが水の都 西条,建物の周囲が池のようになっており,きれいな水の中に山ほど魚が泳いでいた.
建物の中では福祉・健康関係の展示がされていたのだが,その中に西条市の特産物を使った料理の試食会があったので,試食してみることに.

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キウイとイチゴのスープ仕立て.私が食べたものには入っていなかったが,ブロッコリーも入っていた.
ちなみにこの試食会,私たちが整理券をもらった頃は「整理券と引き換えに1品」だったのだが,あっという間に「整理券と引き換えに1品&デザート」になり,食べ終わるころには「整理券なしで何品でも」になっていた.うーん,もう少し後に到着していれば他にも色々と食べられたものを...

その後,目的の商店街へ.こちらでもやっぱり催し物をやっていたのだが,あちこちで試食だとか無料で試供品の配布などをやっていた.さっきの試食会といい,西条市は気前がいいのだろうか.そういえば,クラレなどの有力企業があるおかげで人口の割に税収が多いという話を聞いた記憶があるなあ.

商店街自体はよくある地方の商店街で,閉店した店のシャッターが少々目立ってはいたものの,まだ持ちこたえている方だろうか.
商店街の一角で目的の店を発見し,用事を済ませると,これで全ての目的は終了.

帰りも同じ道というのも芸がないので,196号線を使って海側のルートで帰ることに.196号線への曲がり角を見逃すなどのハプニングはあったものの,特に問題もなく松山に戻ってこれた.

今回のドライブでかなり運転には慣れた気がするが,少々気になることもある.

一つめはスピードの感覚が麻痺してきたこと.こちらが法定速度を遵守して走っていても周りがもっとスピードを出すので,それに引き摺られてスピードが上がってしまう.まあ,周囲の流れに合わせたスピードでないと逆に危ないというので,これは仕方がないのかもしれないが,この調子でいくと...

二つめは譲り合いの精神が磨耗してきたこと.車線に入ってこようとする車があったとき,乗って最初の頃は「入れてあげた方が良いのだろうか?」と一々悩んでいたのだが,最後の方には「良心ポイントの残りは既にゼロだ!」と全く悩まなくなってしまった...

三つめは被害妄想気味になること.まあ,これは一つめのスピードとも関連しているのだが,バックミラーに同じ車がずっと映っていると「もしかして流れを邪魔してる?」と思ってしまい(この時点でスピードが少しアップする),それがさらに続くと「もしかして煽られてる?」となってしまうのだ.

この三つの合計,つまり,


  1. 遵法精神の低下
  2. 殺伐とした精神状況
  3. 被害妄想傾向

の意味するところは...
もしかしてモータリゼーションの進展こそが犯罪を増加させているのかもしれない...