2005年09月29日

布団乾燥機の未来

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朝一に会議があった&諸般の事情で,客観的に見ても結構早くから大学へ行くことにした.
出勤時間が早い分,太陽が沈む前に帰っても問題はないだろうということで(そもそも私は裁量労働制の対象なので,勤務時間の縛りはないのだが),布団を干していくことに.

午前中全部を使った会議を終え,食事を済ませ,色々と用事を片付けている間に,あれだけ晴れていた空はいつの間にか曇り,ようやく帰れるという時点では既に雨が降っていた...

朝に布団を干して出てきたら,帰る頃には雨が降っていた.
すなわち,部屋で私を待っていたものは...

湿った布団である.

仕方がないので,涙で布団をさらに湿らせながらつつ布団乾燥機をセット,布団をバリバリ乾燥させたのだが,そのとき,ふと思った.

比較的時間が自由になる私でも布団を干すのには困っているんだから,普通の職業に就いている人はもっと困っているんじゃないか?
特にこれからは共稼ぎ家庭がますます増えるので,布団干しに困る人はどんどん増えるに違いない.
これはビジネスチャンスか!

ということで,私がベンチャースピリッツに溢れていれば布団乾燥のベンチャービジネスを立ち上げるところなのだが,あいにくそういうものには縁がないので,布団乾燥機の市場規模について調べてみた.

こちらの調査によると普及率は37.4%で使うのは月1回以下が三分の二程度.それなりに普及はしているが,それほど使われているわけではないということか.
このページの真ん中あたりにある記事「【5】布団乾燥機でTシャツ、靴下を乾かす」でも国内普及率は約4割.で,こちらには市場規模として年間約50万台という数字がある.
価格.comのふとん乾燥機を見ると,価格帯は5000円台から高くとも1.5万円というところか.真ん中よりちょっと下の8000円を平均価格と考えて,それが50万台だと...40億円か.

しかし,40億円の市場と言われてもイメージが湧かないな.
ということで,市場規模が同じ40億円の他の製品を調べてみると...

健康食品のフコイダン

観賞魚用の水草

外食食材としての冷凍ケーキ(回転寿司などで使われているらしい)

うぉっ! 微妙すぎてよく分からん市場ばかりだ!
ちなみに給食当番や花粉症のときにお世話になるマスクで100億円の市場規模らしいので,40億円というのはかなり小さい市場っぽい.

共働き&花粉症の増加によって,布団乾燥機の需要は今後高まるとは思うのだが,機構が比較的単純であり,しかも使う頻度が低いため,なかなか壊れたりしそうにないことを考えると,買換え需要は見込めそうにない.
となると,ある程度普及率が上がった時点で市場は伸び悩みそうだし,ビジネスとしては微妙かなあ.残念.


・おまけ
布団乾燥機の市場規模を探していたところ,こんな事業計画書を見つけた.
ちゃんと読んだわけではないのだが,結構真面目に作ってあるなあと思って調べてみたら,神戸大学経営学部の忽那ゼミの学生さんが作った事業計画書のようだ.
げっ! 学部レベルでここまで作れるくらいの指導をしてるのか! すごい...