2005年11月06日

『嫁洗い池』芦原すなお

[ Book]

八王子の郊外に住む作家の「ぼく」のところには,同郷の友人である刑事が頻繁に訪ねてくる.しかし,その目的は「ぼく」ではなく,「ぼく」の奥さんが作る手料理とその推理力で...

すみません,前回のをそのままコピペしました,ということで『ミミズクとオリーブ』の続編.松山市立中央図書館所蔵(これもコピペ).

話の自体は前作と同じパターンなのだが,主人公の体調が悪くなる話が多い.勘違いだったりすることが多く,どれも深刻な話ではないのだが,腰痛だとか更年期だとか胃から出血だとかが並んでいると,「もしかして中年男性の健康問題が裏テーマなのか?」と思ってしまわなくもない.

裏テーマの問題はともかく,表テーマ(?)の料理はあいかわらず色々と出てくる.
関東炊き(というか,スジ肉中心のおでん)といったお馴染みのものから,ヒャッカやアラメという謎の素材系,さらには黄粉(きなこ)の握り飯といった謎の味覚系の料理まで.
どれも一度は食べてみたくなるのだが(黄粉の握り飯は除く),スジ肉のおでんは料理上手の奥さんではなく主人公が簡単そうに作っていたので,実際に作ってみようかな.

・おまけ
黄粉の握り飯ではないが,黄粉ごはんを食べる人は何人か知っており,そのうちの一人は私の家族だったりもする.
しかし,おやつに食べるのならともかく(これもかなり違和感があるが),黄粉をご飯にかけて,しかも別のおかずと一緒に食べたりするというのは,実家で何度も目の当たりにしているものの,やはり許容できないものを感じる.
でも,食わず嫌いという可能性もあるし,一度はチャレンジしてみるべきなのだろうか...