2006年03月26日

『新世紀エヴァンゲリオン 10巻』貞本義行

[ Book]

一時は社会現象にまでなったアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』だが,10周年記念ということでYahoo!で特集が組まれている.
そうか,最初のTV放映からもう10年も経つのか.
と思って10年の歴史を見てみると,TV放映開始にしてもマンガ単行本発売にしても1995年...今年は2006年だけど,それでも10周年??

と,ちょっと謎なタイミングで特集が組まれているエヴァなわけだが,マンガ単行本の10巻がようやく発売された.

当然のことながらアニメ自体は既に完結しているわけで,基本的にその内容をなぞっているマンガ版に存在意義はあるのか?と思う人もおられるだろう.

しかし,個人的にはアニメ版よりもマンガ版の方が面白かったりする.
基本的な話の内容はほぼ一緒.しかし,26話作らないといけなかったアニメと違って,話を水増しする必要がないためだろうが,余分なものが削ぎ落とされている.
その一方,登場人物の心の動きの描写などについては追加エピソードがあったりして,アニメ版よりも充実している.
結果として,メインのストーリーだけがより緻密に描かれているわけだ.なので,アニメで話を知っている人であっても楽しめる作りになっている.

問題は刊行ペースが異常に遅いこと.amazonで調べたら9巻の刊行が2004年4月.実に1年11ヶ月ぶりだ.
掲載誌が月刊誌であることを考慮しても,せめて1年に1巻くらいのペースで出てほしい.そうでないと,最終巻が出る頃には私は40代になっているような...
まあ,それでも買うとは思うけどね.面白いから.


・おまけ
この記事を書くにあたって単行本についていた広告や公式サイトを見てみたわけだが,関連商品が大量に販売されている,または販売予定であることにビックリした.
まあ,TV放映当時に10代だった人がいまや20代になっているわけだから,その経済力のことを考えると,それなりに売れると見込んでいるんだろう.

同じようなビジネス展開をしているものに『仮面ライダー』の変身ベルトがある.3万円という高価格でありながら30-40代の男性に人気があるのだとか.
ということは,数年後にはプラグスーツとかが販売されて人気を博すのだろうか...