忘れた頃にやってくる大阪出張ネタ.
東大阪にある実家近辺でご飯を食べることになったので,どこか良い店はないだろうかと検索したところ,ヒットしたのがこの伊古奈.
地図を調べてみたところ,私が高校への通学に使っていた道のすぐそば.
そんなところあったかなあと首を傾げながら現場に向かったところ...
うわぁ,こんなところにあったのか!
確かに通学に使っていた道のすぐそばだったのだが,古ぼけてかなり怪しげな建物群の一角に紛れていた.
うーん,これは一見さんは入りにくい,というか入ろうという気にならないぞ...
しかし,ここまで来て怯んで帰るのも情けない話.ここは「挑戦する心」で!
ということで,勇気をもって入店.
しかし,扉を開けたら,目の前はいきなり階段.全く店の状況が見えない.
恐る恐る階段を上がっていったところ,「いらっしゃいませ」と上品な男性の声が.
よかった,普通の店だ...
この店は入店時に注文をするスタイルだそうで,メニューを見せてもらう.
事前情報によると,伊古奈焼きと牛すじやきそばが名物らしい.両方食べるという案も考えたが,ここは大人しく伊古奈焼きを注文.
そのままテーブル席へ向かう.
店内はこんな感じ.
写真でどこまで伝わるか分からないが,ちょっとお好み焼き屋というイメージではない.テーブルに鉄板がなければ,大正時代風のカフェと言っても通用するかも.
この写真に写っている場所だけでも広めなのだが,この逆方向には座敷席がたくさんあって,さらに広い.
で,テーブル自体もかなり味があるのだが,
味だけでなく危険もあるらしい.
店内をしばらく見物していると,お好み焼き到着.
お好み焼きの生地の上に豚の一枚肉,海老,ホタテの貝柱がどーんと載っている.想像以上に具が立派だ.
ともかく,このままでは生地が混ぜられないので,具を避難させて,と.
(混ぜ混ぜ)
(混ぜ混ぜ)
(混ぜ混ぜ)
山芋が多いのか,かなりしっかりした生地だな.混ぜるので手がけっこう疲れたぞ.
よし,焼くぞ!
う,ちょっと楕円形になってしまった.
具を載せて...
さて,次が本番,ひっくり返しだ.最近焼いてないからなあ.
せーの,よっと!
むー,楕円だったのが長方形に近づいてるような...
まあ,いいや.表に火が通るのを待って,もう一度よっと!
うん,いい感じに焼けた.
次はソースだが...
「すごく辛い」...ということは,どろソースだな.
でも,この間,何かの機会に市販のどろソースを使った焼きそばを食べたけど,あんまり辛くなかったし,ちょっと多めに塗っとくか.
その上に普通のソースを塗って,マヨネーズをかけて,青海苔は少なめ,その分,鰹節はたくさんかけて...
完成!
ピントが合っていないのが少々残念.
で,食べてみたところ...
本場のどろソースを少々なめ過ぎていたようだ.かなり辛い.
うーん,ソースとマヨネーズを追加投入して辛味を分散させるか.
味を修正して仕切り直し.
うん,美味しいぞ.生地もソースも美味しいんだけど,具が立派なだけあって,かなりリッチな感じがする.
お好み焼き単品に1000円は高いと思うかもしれないが,これだけ立派な具が入っていることを考えると,コストパフォーマンスは結構高いかも.
ちなみに量もそれなりに多いのだが,さらに生地がけっこう重めなので,食べ応えもある.
これだったら,もう一度食べに来てもいいかな.でも,今度はもう一つの名物である牛すじやきそばを食べることにしよう.
・おまけ
お好み焼きのことばかり書いたが,実はこの伊古奈,お好み焼き屋に併設して美術館があったりする.
須田剋太の作品が多数展示されているのだが,お好み焼きと美術館という異質の組み合わせを仲介したのが司馬遼太郎という面白いエピソードがあったりもする.
そういう縁があったためか,伊古奈を誉める作品(というか看板?)も存在してたりする.須田剋太の展覧会が開催されるときには他の美術館とかに貸し出したりしてるのかなあ.