2006年05月26日

『終末のフール』伊坂幸太郎

[ Book]

小惑星の衝突によって地球が滅亡するまで,あと3年.
その事実が発覚したときの大混乱が過ぎて,一時的な小康状態になった頃,仙台市北部のマンションに住む人々はどのような日々を過ごしていたのか...

読むのは11作目の伊坂幸太郎作品.
いつもなら図書館で借りて読むのだが,卒業生にして同僚な人が読んでいたので貸してもらった.

舞台背景は一緒だが,それぞれに主人公が違う連作短編集.
伊坂幸太郎作品では恒例になっている他作品とのリンクは気がつかなかったが,各短編とのリンクはバリバリ張りまくっている.
でも,登場人物の多くが常識人の範疇に入っているためだろうか,私が思うところの「伊坂幸太郎」的要素が薄めな感じがした.
同じ連作短編集だったら,『死神の精度』の方が個人的には好みかな.


・おまけ
どの短編も「○○の○ール」というタイトルがついているのだが...
「天体のヨール」はちょっと無理があるんじゃないか?