2006年09月19日

『ツレがうつになりまして』細川貂々

[ Book]

過労のために鬱病を発症した夫(=ツレ)と漫画家である妻の,発症から回復期までの生活を描いたエッセイ漫画.

鬱病とかとは全然関係のないサイトで鬱病関係ならこの本が一番と評価されていたので,いつかは読んでみようと思っていたところ,某教員の奥様から借りた本の中に入っていた.ラッキー.

読んでみた感想なのだが,私は鬱病の人と暮らした経験がないので,この本に描かれていることがどれくらい一般的なことなのかは分からない.
でも,amazonの書評を見ると,軽く描かれているものの,その内容はかなりリアルなようで,この本を読んでフラッシュバックが起きて,再び鬱病を発症してしまった人もいるらしい.
うーん,こんな間の抜けた絵柄なのに劇物指定並みの危険図書のようだ.

はっきり言って1時間もあれば楽に読めてしまうので,ので,鬱病のことを知ってみたい人にはいいのかもしれない.


私自身,鬱病にはなったことはないが,色々なことが激しく虚しくなったり,強い無力感に襲われてしまうことはよくある.
ただ,幸いなことに鬱病になるほど完ぺき主義ではないというか,それほど思いつめる前に,私の性格の特徴の一つである「根気のなさ」が発動してしまうようで,今までのところ,お医者さんのお世話にならずに済んでいる.

自分のことを考えるとき,「もうちょっと根気があれば,もっと立派な人間になっていただろうなあ」と思わなくもないのだが,逆にもうちょっと根気があったら,お医者さんとお薬のお世話になっていたのかなあ.
何事も「ほどほど」がいいということなんだろう.
だからって,目前に迫った仕事から逃避するのはどうかと思うぞ>自分