2006年10月21日

映画『時をかける少女』

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この夏,ネット上でよく比較される二つのアニメ映画があった.
一つはジブリの大作『ゲド戦記』で,もう一つが,この『時をかける少女』
『ゲド戦記』は原作を読んでいることもあって映画を見に行く気はまったくなかったのだが,『時をかける少女』の評価がえらく高いので,こちらは見てみたいと思っていた.

しかし地方在住の悲しさ,松山で公開されたのは秋になってから.しかも上映館は設備の整った衣山ではなく,大街道シネマサンシャインで,レイトショーもナシ.
うーん,ネット上の評判になったからといって,リアルで大きく扱われるとは限らないということか.

とか思っていたら,いつの間にかレイトショーでの上映が始まっていた&上映終了が迫ってきたので,大街道まで観に行ってきた.

『時をかける少女』は筒井康隆が1965年に書いた作品らしいのだが,私の世代だと原田知世主演の映画の方が馴染みがある.
私自身はその映画を見たことがないのだが,当時の原田知世には熱狂的なファンが多く,しかも漫画家などのクリエイターにファンが多かったせいか,ストーリーはちゃんと知らなくても場面や小道具などについての知識はなぜかあったりする.
なので,純粋に楽しめるかなあ?と少々不安だったのだが,当時の映画とは全然違う話になっているようだ.

で,感想なのだが,なるほど,評判になるだけあって,よくできている.
ストーリーは笑いアリ,感動アリ,教訓アリ.
タイトルから分かるようにタイムトラベル物なのだが,時間をテーマにした作品は切なくなければ!という歪んだ固定観念を持っている私にも満足の出来.

画面もきれいだし,よく動く.
物語の設定が夏なので,夏の青空が頻繁に出てきて,それが効果的に使われているのだが,できれば夏に観たかった.

話によると,この『時をかける少女』の監督は,『ハウルの動く城』の当初の監督だったそうだが,この人が当初の予定どおりに監督していれば,完成した宮崎駿版『ハウル』とは全然違う話になったんだろうなあ...