2006年10月22日

魚のすがた展@愛媛県美術館

[ Experience]

SakanaArt_1.jpg

ちょっと前,大学構内の掲示板になぜかカラフルな魚のポスターが貼ってあることを発見した.
なんだろう?と近寄ってみると,愛媛県美術館で魚のすがた展と題して魚をテーマにした企画展をするという.
同じような作家の作品が集められているのよりも,なにかのテーマを中心に色々な作家の作品を見られるタイプの企画の方が個人的に好みなので,これは面白そうだ.
ということで,行ってみた.

テーマが魚というだけあって,館内は魚だらけ.
絵だけかと思っていたのだが,魚の写真や釣り道具なども展示されていた(館外には魚の彫刻も展示されている).
そして極めつけは,明和電機! 確かに魚をモチーフにした「製品」なので,魚をテーマにした企画で展示されていてもおかしくはないのだが...
実物展示は2点だけで,あとは本とビデオかなにかの映像の上映だったのだが,この映像が面白かった.
特に魚と針と時報を組み合わせた「ウケ−テル」は衝撃的で,年に数回感じる「これが世界だ!」的な感覚を味わった.ちなみに以前に感じたのは八幡浜で見た柳幸典の「ザ・ワールド・フラッグ・アント・ファーム 1991-アジア」だった.


ということで,全体的に面白かったのだが,少々残念な点もある.

一つは日本画が多くて,西洋の作品が少なかった点.まあ,肉食文化の西洋では魚をテーマにした作品が少ないのかもしれないが,西洋の作品で覚えているのは釣魚大全(のフィルム)と釣り道具だけというのは,あまりにも少ない.

もう一つは,解説が少ないこと.
作品のいくつかは絵と一緒に文も書かれているのだが,できればこの文についての解説が欲しかった.ほとんどは日本語なので,崩し字が読める人には読めるんだろうけど,ほとんどの人は読めないだろうしね.
ちなみに,金魚の絵の隣にあった文は読みやすい字で書かれていたので読んでみたのだが,かなり面白かった.
あと,魚についての解説とかもあると,もっと面白かったかも.
まあ,もしかすると,このあたりは学芸員やボランティアによる解説で対処しているのかもしれないなあ.


・おまけ
魚がテーマということで,

SakanaArt_2.jpg

美術館の入り口付近で,八幡浜直送の魚を売っていた(金土日のみ).なかなか面白い試みだと思う.
魚の相場はわからないのだが,小ぶりの太刀魚が1匹50円というのはどう考えても安いので,全体的に安いんだろう.