2006年12月09日

『ハゲタカの饗宴』ピーター・タスカ

[ Book]

内部抗争のためにイギリスの名門銀行を退職させられた「マーク」は,投資ファンドの一員として,買収された日本の銀行の再建を目指す.
一方,六本木で探偵事務所を営む「ユミ」の元に,ある銀行頭取の死の謎を解明してほしいとの依頼が舞い込む.その銀行は「マーク」が再起をかけて立て直そうとしている銀行だった...

発売当初(2006年6月)にネットで紹介されているのを見てチェックしていた本.松山市立中央図書館所蔵.

作者のピーター・タスカは著名なエコノミスト(マーケット・アナリスト)なのだが,本作はノンフィクションではなく,その知識を活かしてのフィクション(小説)なのだが...

期待していたような企業再建に挑む金融マンとか経営者の話ではなかった.
いや,金融マンとか経営者の話ではあるんだけど,そういう経営や金融の知識が存分に盛り込まれたストーリー展開ではなく,経営の裏側にあるヤクザ絡みの話がメイン.

まあ,実際の不良債権の話とかにはヤクザが絡んでくることが多いらしいので,それはそれでリアルな話なんだろうけど.
作者の肩書きからして,もっと専門知識がドンドン出てくるようなのを期待していた分だけ,ちょっと肩透かしだったかな.