2007年02月07日

赤坂(讃岐うどん)

[ Spot]

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讃岐うどんツアーの3軒めは綾川町陶の「赤坂」.
県道17号線から県道276号に入って,ちょっと行ったところ.2軒めの「たむら」とそれほど離れていない.
県道276号を走っていると看板が見えるので,その角を曲がると写真のような店舗(?)が見える.
外から見ると営業しているのかどうか全く分からなかったので,ドキドキしながら戸を開けてみると,おばちゃんが...

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と,独特の抑揚をつけた挨拶をしてくれた.どうやら営業しているらしい.

店はかなり狭く,というか建物の中はこんな感じで,

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ほとんどが作業場で,食べるスペースはほとんど無い.というか座れる場所は全く無い.
普通はここでうどんを受け取り,外のテーブルで食べるというスタイルのようだが,今回は他にお客さんがいなかったので,狭いスペースを我々だけで占領した.

入店すると,おばちゃんが早口で店のシステムを説明してくれるのだが,早過ぎて理解できない.何度か説明を聞き直して,ようやく分かった.
メニューは,「温かい」あるいは「冷たい」の2択,それに「醤油」あるいは「ダシ」の2択の組み合わせ,つまり4種類.それに玉数を組み合わせるようだ.
具は全く存在せず,基本的に麺のみの店だ.

1軒めが温かいダシ,2軒目が冷たい醤油だったので,ローテーション的に「温かいダシ」を注文.

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1玉で150円也.6Pチーズの空き箱に自分でお金を入れることになるので,お釣がでないように準備しておいたほうがいいだろう.

で,この店の唯一の具といえるものはネギなのだが,そのネギは,

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そう,讃岐うどん名物「ネギは自分でハサミで切ってね」である.
おおっ,これが有名なネギ&ハサミか!と感動しつつ,ハサミでチョキチョキ切っていると,

「二つに折って,重ねて切ると速い!」

と厳しい指導が.
おおっ,確かに! 何にでも工夫の余地というものはあるものだなあ.

さて,ネギも入れたことだし,うどんを食べてみよう.



こ,これは...
「讃岐うどん=歯応えのあるうどん」というイメージを完全に覆すような柔らかさ.
生粋の松山のうどんは柔らかめと言われているが,それを超えるような柔らかさ.
はっきり言うと,「茹で過ぎじゃないのか?」と思ってしまうくらい柔らかかった.

そして,それを助長するのがおばちゃんの接客.
歌うような独特の抑揚をつけて話をしてくれるのだが,こちらが食べる時間を与えてくれないようなマシンガントーク.

・店のシステムの説明
・うどん玉の通販の説明
・お客さんノートへの記帳のお願い
・TV放送の説明
・うどんの作り方の説明
・記念写真の撮影

などなど,おばちゃんの話を聞いていると,麺がどんどんのびてしまうという危険なワナ.
しかも,タイミングがいい(悪い?)と,うどん玉を足で踏む作業を体験させてくれる.
さらに,手作りの王冠をかぶって写真を撮るように勧められる.
私は基本的に食べるのに集中していたのだが,おばちゃんに付き合っていた同行者のうどんはすごいことになっていたかも...

こう書くと,行く価値がない店のように思われるかもしれないが,実はその逆.
あのおばちゃんの独特の抑揚つきの接客を体験するだけでも,この店に行く価値はあるだろう.