伊坂幸太郎の短編集.
「動物園のエンジン」「サクリファイス」「フィッシュ・ストーリー」「ポテチ」の4本を収録.
どれも独立した短編なのだが,もともと作品がリンクしていることで有名な作者なので,これもリンクしまくっている.
伊坂幸太郎ファンの卒業生にして同僚な人に貸してもらった.
・「動物園のエンジン」
収められている短編の中ではこれが一番古い作品なのだが,イマイチだった.
・「サクリファイス」
『ラッシュライフ』他に出てくる美学のある泥棒「黒澤」が主人公.
「黒澤」の話は個人的に好きなので,期待して読んでいたのだが,これもイマイチ...
・「フィッシュ・ストーリー」
一本の小説とそこから作られた曲を軸に,さまざまな時間軸でのエピソードを行ったり来たりする話.ただしSFではない.
無関係に見える話がリンクしていく構造の話は大好きなので,かなり面白かった.
・「ポテチ」
これも『ラッシュライフ』に出てきた妙な泥棒の片割れ「今村」が主人公で,やっぱり「黒澤」も出てくる.
「今村」とその恋人「大西」,そして今村の母親の掛け合いが面白く,話もそれなりに面白かった.
でも「フィッシュ・ストーリー」が一番面白かったかな,と思いつつ,他の人の感想を検索したところ,「ポテチ」というタイトルが上手い的な感想を発見.
えっ? どういうこと?
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おおっ! そういうことだったのか!
うわー,全然気づかないで読んでいた.
なるほど,確かに上手いわ.
・おまけ
検索中,伊坂幸太郎作品のリンクを掲載しているサイトを発見(左側のISAKA Worldから).
うーん,全然気がついていなかったのもかなりあるなあ.