2007年05月10日

『アルゼンチンババア』よしもとばなな

[ Book]

街はずれの廃屋のようなビルに住む変わり者の「アルゼンチンババア」.母を亡くした「みつこ」は,自分の父親が「アルゼンチンババア」と住んでいるという噂を聞き,その真偽を確かめるべくビルに向かう...

『かげろう絵図』と同じく,入院中に同僚が差し入れてくれた本.
やはり選ばれた理由は不明だが,『かげろう絵図』がやたらと分厚かったのに対して,これは挿絵を入れても100ページもない薄い本なので,きっとバランスをとるためだろう.

で,実際に読み始めたところ,30分もしないうちに読み終えてしまった.
紹介文には「哀しみを乗り越えていっそう輝く命と、真の幸福の姿を描く大傑作」とあるのだが,そこまで大層な話ではないものの,いい話ではあると思う.

書店のカバー付きで読んでいたのだが,カバーを外すと「映画化決定!」と大きく書かれた帯が付いていた.
えっ,この短い話を映画にするのか?
帯には出演者も書かれていたのだが,役所広司,鈴木京香,堀北真希とある.
ということは,アルゼンチンババア役が鈴木京香?! それはちょっとミスキャストというか,鈴木京香がアルゼンチンババアだったら話がかなり変わってしまうような...
と,ここまで書いて思ったのだが,亡くなった母親役という可能性もあるか.それならまだ納得できるが...

と思って調べてみたら,やっぱり鈴木京香がアルゼンチンババアだった.特殊メイクをして出演しているらしい.
まあ,芸達者な女優さんだからできるんだろうけど,ベースが美人なのにもったいない...