2007年05月14日

『向日葵の咲かない夏』道尾秀介

[ Book]

小学4年生の「僕」は学校を休んだ「S君」の家で彼の首吊り死体を発見する.
しかし教師と警察が家に駆けつけたとき,なぜか死体は無くなっていた.
その1週間後,「僕」と3歳の妹「ミカ」の前に「S君」の生まれ変わりが現れて,死体を探して欲しいと訴えるのだが...

『シャドウ』『片目の猿』の作者の第二作目にあたる作品.元同僚に貸してもらった.
冒頭から,嫌な雰囲気がひたひたと押し寄せてくるので,嫌な予感を持ちつつ読み始めたところ...

やっぱり嫌な雰囲気の作品だった.

『シャドウ』もそうだったが,不遇な子供が精神的に追い詰められていくタイプの作品はどうも苦手.
しかも,この作品,『シャドウ』以上にアレがアレしてて,うわぁぁぁぁ!

ミステリとしては,話が何度もひっくり返りつつ,最終的に一つに収まるので,完成度は高いといえるのかもしれないけど,主人公が最後の方でアレからアレになって,うわぁぁぁぁ!

ということで,見事に騙してくれるのであれば嫌な雰囲気にだって耐えられる!という人にはオススメかも.
そうじゃない人は,うわぁぁぁぁ!となる可能性大かも.

・おまけ
消灯後の一人っきりの病室で読むのは避けた方が得策です...