2007年06月18日

『夢の守り人』上橋菜穂子

[ Book]

女用心棒の「バルサ」は人さらいに狙われていた「ユグノ」を助ける.彼は<木霊の思い人>と呼ばれる精霊に愛された歌い手だった.
その頃,呪術師「タンダ」の姪「カヤ」は謎の眠りに落ちていた.治療方法に悩む「タンダ」に対して,師匠の「トロガイ」は<花の夜>について語る...

『守り人』シリーズの第3作.普段は図書館で借りるのだが,この巻だけは某教員の奥様に貸していただいた.

このシリーズ,既に本作の先の作品もかなり読んでいるのだが,この巻だけがちょっと異質.
主人公の「バルサ」もあまり活躍せず,その分,「タンダ」や『精霊の守り人』で登場していた「チャグム」が目立っている.
また,他の作品は舞台になる国がそれぞれ違っており,各国の政治などが絡んでくるのだが,本作は政治的な要因は比較的薄めで,その分,娘時代の憧れや母性などの女性的な要因(?)が高いかな.

貸してくれた奥様は,この巻だけをもっているそうなのだが,何となく分かるような気もする.