2007年12月20日

『朗読者』ベルンハルト・シュリンク

[ Book]

同僚の奥様に貸していただいた小説.
通常のパターンなら自分でまとめたあらすじから始めるのだが,裏表紙の掲載されているあらすじをそのまま抜粋.

胸を締めつけられる残酷な愛の物語。
15歳の少年ミヒャエルが経験した初めての切ない恋。
けれども21歳年上のハンナは、突然失踪してしまう。
彼女が隠していたいまわしい秘密とは……。

間違ってはいない.確かに間違ってはいないのだが,何か違うような気がするのは私だけだろうか?

ネットで書評を検索してみると,ほとんどの人が絶賛しているのだが,個人的にはイマイチだった.

理由を分析してみると,おそらくハンナが失踪するまでが,ちょっと受け付けなかったんだと思う.
このあたりがもっと短ければ全体のイメージはもっと変わったんだろうけど,最初で引っかかってしまったので後半もどうも入り込めなかった.

主人公のミヒャエルが身勝手な男に思えてしまうんだよなあ.
後半になってのコツコツした行いだけを単独で見ると,良い奴のようにも思えるんだけど,それまでの経緯を知っていると...

という感想は少数派なんだろうか?と思って,amazonの書評を丹念に読んでみたところ,やっぱり前半はダメ!という人は多いらしい.
しかし,そういう人でも後半の展開のおかげで全体としては高い評価をしている場合が多いようだ.
確かに前半と後半の間に約20年が経過しているので,主人公も成長したと考えるべきなのかもしれないが,うーん...

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