2004年11月06日

『万国「家計簿」博覧会』根岸康雄

[ Book]

松山市立中央図書館で借りた本.
エジプト,アルゼンチン,ロシアなど世界13カ国のミドルクラスの家庭(実際にはミドルクラスでもちょっと上のほうが多い)を取材し,その収入や支出から各国のライフスタイルの違いを描いた本.

その国におけるミドルクラスの家庭に取材することになっているのだが,その生活水準は国によってかなり違っている.特に貯蓄額および貯蓄についての考え方は国によってかなり違っており,日本の常識とはかなり乖離がみられる.その背景には社会保障というか,何か問題が発生したときの対処の違いがあるんだろう.

各国の事情が色々と分かって面白いのだが,もう少し見せ方を工夫すればもっと楽しめたと思う.
元々は雑誌連載記事だったらしいが,フォーマットが統一されておらず,第一回めだけ収入・支出の一覧が掲載されている.できれば,これは全部に掲載して欲しかった.

色々な国の事情が紹介されているのだが,この中で住んでもいいなと思うのは,スウェーデンだけかな.
でも,生活信条としてはアメリカのユダヤ人男性を見習うべきなんだろうなあ.以下はアメリカのかいのユダヤ人男性の言葉からの引用。

新しいことを始めることに対しての恐怖は、僕にとって一番の敵ですよ。リスクを取らなければ、人間として学ぶことはできないし、アメリカに来た意味がないじゃないですか。
 1つのことを極めるより、いろんなことをした方が、人間として大きくなれると思ったし、リスクのことを心配するより、発展的なことにエネルギーを向けた方が人生は有意義ですよ。
部屋に入るとそこにはドアがいくつもあって、どのドアを開くか、そのときそのときに選択がある。でも、努力と忍耐強さと運があれば、それなりのものは得られるものです。
 人生は変わりやすい。得られたものはもろいもので、今日の成功は明日どうなっているか分からない。だから人生も一般論では語れない。人生もまた、固定概念で決め付けてはいけないということです。