2006年03月15日

『水滸伝 朱雀の章』北方謙三

[ Book]

北方謙三による『水滸伝』の第17巻.松山市立中央図書館所蔵.

本巻では童貫率いる禁軍との対決・休戦・再対決,遼への工作,致死軍・飛竜軍の死闘決着,などが描かれている.

北方水滸伝も残すところ,今巻を含めてあと3冊.
水滸伝ということで主要登場人物が108人以上いるわけだが,結構な数が既に死亡.
今巻でも主役級の登場人物がお亡くなりになっている.

そのほとんど全てが戦死または暗殺による死亡なわけだが(例外は転落死の1名のみ?),ちょっと前に冒頭の死亡者リストを数えていて疑問に思ったことがある.

「108人もいて,これだけの人数が死んで入れば,一人くらい病死してもいいんじゃないか?」

いちおう,梁山泊には名医がいるという設定なので,病死の確率は一般よりも低いのかもしれないが,この名医も万能ではない.

そういえば,108人の好漢の中で,胃がんっぽい病気のキャラがいたけど,あれも病死じゃなくて戦場で華々しく戦死だったよな.
前巻で死亡した柴進も病死っぽいけど実際には毒殺だったし.

以前から死にそうで今巻で死亡したキャラは初の病死者といえば病死者なのだが,これも病気の原因は拷問だしなあ.

とか思っていたら,思ってもいないキャラが病死.
...と思ったら,とんでもない結末が.

うーん,「男の世界」には病死という概念がないのだろうか?