久しぶりな気がするが,お酒の紹介.
といっても薬っぽいお酒シリーズではなく,無味無臭のウォッカ.
私は基本的に「酒は呑んでも呑まれるな」をモットーにしているのだが(別に酒に強いというわけではなく,酔うと呑まれる前に寝てしまうだけ),唯一,人前で醜態を曝すことになった原因の一つがこのウォッカ.
なので,これまでウォッカは出来るだけ呑まないようにしていたのだが,カクテルにはウォッカベースのものがやたら多いので,いつまでも逃げてはいられない.
ということで,買ってきた.
ウォッカには果物などで風味をつけたフレーバード・ウォッカというものもあるのだが(ズブロッカとか),カクテルに使うには無味無臭のベーシックなウォッカのほうがいいらしい.
その手のウォッカとしてはアメリカ系のスミノフとロシア系のストリチナヤがあるのだが,今回はスミノフのウォッカを買ってきた.
まずはロックで味見... ふーん,無味無臭とはいうけど,微妙な穀物っぽさと甘さがあるなあ.でもロックで呑むんだったらジンの方が好みだな.
ということでさっそくカクテルへ.
といっても,冷蔵庫にあったジュースで割るだけなのだが.
まずはウォッカベースのカクテルの二大巨頭の一つ.
オレンジジュースで割ってスクリュードライバー.
比率は特に決まっていないらしいのだが,今回はウォッカ:オレンジジュースを1:3でやってみた.
...うーん,単なるオレンジジュースとは違うというのは分かるんだけど,オレンジジュースが前面に来るので,どれくらいウォッカが入っているのかは分からないなあ.カクテルが今みたいに飲まれていない頃,悪用されていたというのもうなずける話だ.
ウォッカベースのカクテルの二大巨頭といえば,このスクリュードライバーとモスコミュールだと思うのだが,モスコミュールの原料であるジンジャーエールが冷蔵庫になかったので,モスコミュールは断念.
代わりにアップルジュースが入っていた.そういえば,アップルジュースで割ると何になるんだ?
調べてみたところ,ビッグ・アップルというカクテルになるらしい.ふーん,初めて聞いたな.確かにアップルジュースを使ったカクテルってあんまり聞かないよな.
で,味の方だが,やっぱりアップルジュースが前面に来るのだが,スクリュードライバーよりもアルコールっぽさがあるような感じ.
そして,グレープフルーツジュースもあった.
グレープフルーツジュースで割ると,グレイハウンド,あるいはテールレスドッグという名前のカクテルになる.
○○ドッグといえば,ソルティードッグというカクテルがあるが,ソルティードッグはウォッカ+グレープフルーツジュース.
じゃあ,グレイハウンドと一緒じゃないか?と思うかもしれないが,このグラスの周囲に塩をまぶしてあれば(いわゆるスノースタイル),それはソルティードッグと呼ばれる.
グレイハウンド(テールレスドッグ)は作れる.
うちに塩はある.
じゃあ,ソルティードッグを作るしかないじゃないか!
ということで作ることにしたのだが,これが案外面倒くさい.
まずは塩を準備.普通の食卓塩というのも味気ないので,以前,塩漬け肉を作るときに使った瀬戸のほんじおを利用.
で,グラスの縁を湿らすためにレモンを使うのだが,レモン果汁はあってもレモンはない.うーん,どうするかと思っていたところ,ビタミンC補給のために買い込んでいた小夏があったことを思い出した.
ということで,
皿に塩を入れ,小夏をカットして,準備完了.
小夏でグラスの縁を濡らしてから,
皿の上に広げた塩にグラスをつける.
あれ? 思ったようにキレイに付かないな...
うーん,何だか,高血圧まっしぐら!って感じだな...
ともかく,これでグラスの準備は完了.
あとはウォッカとグレープフルーツジュースを入れて...
ソルティードッグ,完成!
うぉー,面倒くせー!! これは自宅で作るんじゃなくて,外で頼んだ方がよさそうだな.
で,味見.
まあ,グレイハウンドに塩が付いただけだから,味はそれほど変わるはずが...
をを!! 味が違う!
グレープフルーツの苦味がなくなって,何だか爽やかな甘みがあるぞ!
スイカに塩をかけると,塩がアクセントになって甘みが強くなるっていうけど,あのメカニズムか!!
単に塩をつけただけなのに,こんなに味が変わるとは... でも,この爽やかな甘み,最近どこかで味わったような...
おおっ! これってグラスを濡らすのに使った小夏の味やん!
ということで,ソルティードッグの塩の秘密は分からずじまいだった.
でも,小夏を使ったカクテルって,かなり美味しいかもしれないなあ.手持ちの小夏はまだあるし,絞って生ジュースにして作ってみようかなあ.