2006年09月16日

『the TEAM』井上夢人

[ Book]

盲目の女性霊能者「能城あや子」の霊視は驚異的な的中率を誇っており,彼女の出演するTV番組は超人気番組.
しかし,その的中率の裏には,家宅侵入の天才と女性ハッカーの存在が...

霊能者チームの活躍を描いた連作短編集.松山市立中央図書館所蔵.

これもネット経由で知った本で,どういう経緯だったかは忘れてしまったのだが,たぶんハッカーが活躍する本か何かとして紹介されていたんだと思う.

そのハッキングについてなのだが,「かなしばり」で細かく説明されている.
その短編では時代設定が今ほどセキュリティにうるさくない頃ということになっているので,それほど難しいことをやっているわけではないのだが,確かにこのとおりにやればハッキングできるだろう.時間と根気はいるだろうけど.一般人向けの本で「串」とか出てきて,ちょっと笑ってしまった.

しかし,コンピュータをハッキングよりも実際に家宅侵入するほうが情報収集には役立つわけで,どちらかというと家宅侵入の天才が活躍する方が多いので,ハッカーがバリバリ活躍する小説だと思って読むと拍子抜けするかな.

井上夢人の本を読んだのはこれが初めてだったのだが,サクサク読めて,けっこう良かった.また違う本も読んでみよう.