2006年09月21日

『まほろ駅前多田便利軒』三浦しをん

[ Book]

妻と別れ,東京郊外のまほろ駅前の事務所で便利屋を営む「多田」は,ある夜,高校時代の同級生だった「行天」と出会う.行天に負い目のある多田は,行天を事務所に泊めるのだが,いつの間にか行天は居候 兼 従業員として多田と暮らすことに...

卒業生にして同僚な人が貸してくれた本で,第135回直木賞受賞作品.
三浦しをんの名前はデビュー当時から知っていたけど,今まで読んだことはなかった.
デビュー作はかなり軽い感じの小説というイメージがあったのだが(読んでないけど),いつの間に直木賞を受賞するような立派な作家になったのだろう?

読み始めてしばらくしての感想
「これは確実にTVドラマになるだろうなあ」

だいたい半分くらい読んだ時点での感想
「というか,地味なIWGP? キング=星?」

四分の三くらい読んだ時点での感想
「うーん,面白くないことはないけど,激烈に面白いわけじゃないなあ.なぜ直木賞が取れたんだ?」

最後まで読んでの感想
「なるほど,あのあたりが直木賞受賞の原因かなあ」

ということで,全体的に軽いタッチでスルスル読めるタイプの小説で,面白いことは面白いのだが,直木賞受賞となると「???」と思わなくもない.
他の候補作はどんなのだったのだろう?と思って検索してみた
この中で読んだのは伊坂幸太郎の『砂漠』しかないけど,個人的には『砂漠』の方が受賞作としてふさわしいように思う.