2007年02月20日

『天使と悪魔 上中下』ダン・ブラウン

[ Book]

ハーバード大学の宗教象徴学の教授である「ロバート・ラングドン」のもとにCERN所長「マクシミリアン・コーラー」から助力を求める電話がかかった.
CERNの物理学者が殺害され,その胸にはラングドンが研究している「秘密結社イルミナティ」の焼印が押されていたのだ...

映画化されて話題になった『ダヴィンチ・コード』の前作に当たる作品で,卒業生にして同僚な人が貸してくれた.
どうも私は現代を舞台にした翻訳小説は読むのが遅くなる傾向があるようで,そのせいで,この作品はかなり以前から借りていたものの,なかなか手にとらずに借りっぱなしになっていた.
さすがにそろそろ読まなければならないと覚悟を決めて読み始めたところ...

あっという間に読み終えてしまった.

文庫で3巻組,全部で900ページ強の作品で,上巻の読み始めこそ苦しんだものの,途中からは読書スピードがグングン上がり,中巻は2時間もしないうちにノンストップで読み終えることができた.
ローマの地名や芸術家&その作品など,あまり馴染みのない固有名詞がガンガン出てくるので,私が苦手なタイプの小説であるはずなのだが,話の展開が速いので,次々にページをめくってしまうのだ.こういうのを「リーダビリティが高い作品」というのだろう.

ストーリーも二転三転していき,なかなか気の利いたラストにつながっていくのだが,一番最後がなあ... これがもうちょっと違っていれば,かなり評価が高い作品になったのに.