2007年04月05日

『進化しすぎた脳』池谷裕二

[ Book]

副題が「中高生と語る[大脳生理学]の最前線」ということで,現役の脳科学者である『海馬 脳は疲れない』の著者が,中高生を相手に授業をしたものをまとめたもの.
松山市立中央図書館所蔵.

『海馬』がめちゃくちゃ面白かったので,かなり期待して読んだのだが,ちょっと期待はずれだった.

最新の脳科学の知見が中高生にも分かるように説明されており,それはそれで面白い.
しかし,そういう細かい話やメカニズムについての話ばかりで,『海馬』のときのような「なるほど,こうすればいいんだ!」という発見がなかったのだ.

『海馬』は対談相手の糸井重里が話を引き出すのが上手かったために,あれだけ面白かったのかなあ?
単著だけど『海馬』と同じような本っぽい『脳はなにかと言い訳する』を読んでみれば,『海馬』の面白さが糸井重里によるものかどうかが分かるかな.