2007年07月07日

『泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部』酒見賢一

[ Book]

三顧の礼をもって,「劉備」の軍師に迎えられた「諸葛孔明」.しかし,その進言を「劉備」に受け容れてもらえない「孔明」は,意味もなく平原を燃やしたりしていた.しかし,ついに「曹操」の軍団が攻めてきて...

大笑いさせてもらった『泣き虫弱虫諸葛孔明』の続編.三津浜図書館所蔵.
正直なところ,前作ほどのインパクトはないものの,それでも十分に大笑いさせてもらった.

今回の舞台は,新野城を使っての火計から荊州人民を引き連れての大脱出という,三国志でも屈指の見せ場なのだが,本作では「孔明」の活躍があまり目立たない.
いや,活躍はしているのだが,魔性の男「劉備」に全部持っていかれている感がある.

その魔性の男「劉備」だが,そのモデルとして使われているのはアントニオ猪木や矢沢永吉,杉良太郎などなんだろうけど,それらの存在を知っていないと面白さが十分に伝わらないような気がする.
だったら,本作のメインターゲットである年齢層は比較的高めなのかと思いきや,なぜか「孔明」が『残酷な天使のテーゼ』を歌ったりする.これも元ネタが分からないと意味不明だろうけど,エヴァンゲリオンと猪木の両方を知っている年代って?